「2枚組のアルバムを作りたくはなかった。でも、曲を書き続けた。いつもソングライティングをドアから入ってくる女の子のように思うんだ。どんな風なルックスかわからない。ただ突然、彼女は現れるんだ」
このプリンス大量の未発表曲について、小宮山さんは、こう語る。
「プリンスは、どんなにいい曲ができても、その時に出したいアルバムのイメージに沿わないと使わないと、よく言われています。我々からしたらめちゃくちゃ名曲だとしても、プリンスにとっては、日々できてくる曲のひとつでしかないんですよね(笑)。今聞いてみて、そのころお蔵入りした曲なのに、のちのアルバムに収録されてもおかしくないようなものもあったりする。そんなところにもびっくりします」
死後3年半が経過しても、いまだに音楽でサプライズを与え続ける“殿下”である。(本誌・太田サトル)
※週刊朝日オンライン限定記事