──来年の意気込みは。

酒井:東京オリンピックの日本選手団を応援する!

白川:それって、日本人として当たり前じゃない?(笑)

酒井:っていうのは冗談で、純烈には、復活を遂げるとか、諦めないとか力を合わせるとか、今、世の中の人が諦めかけてる何かがあるはず。少なくとも僕らは、そうありたいなと思ってやってるんです。純烈の輪の中にいると、前向きで明るく、良い循環でいられる。そんな輪を来年も作っていきたいですね。

小田井:そしてもちろん、ルーツであり拠点でもある銭湯を大事にしないとね。銭湯という場所にお邪魔させていただいている気持ちを忘れず、銭湯のコミュニティーを大切にする。今でもスーパー銭湯で歓迎してくれるのは、その精神を貫いて、常連さんを大事にしたから。チケット販売というビジネスを最優先して、銭湯のコミュニティー外の人をたくさん入れるようにしたら、僕らの今はないかもしれないと思う。

白川:それは本当にそうだよね。絶対守っていかないといけないところ。

小田井:僕らのレーベルの大先輩でもある北島三郎さんも、スーパー銭湯という場所を歌う場所として選んだことに対して、すごく応援してくれてるしね。ありがたいことです。

酒井:よしっ! そしたら来年は、紅白に出られようが出られまいが、全国47都道府県を回る! これを目標にするのはどう?

白川:もう~、またそんなこと言って。おっさん、本気で体壊すよ? 僕らもそろそろいい年なんですから。

後上:そうそう。ま~た家賃がもったいないことになるよ(笑)。

酒井:それは後でまた話そう(笑)。真面目な話、僕らの平均年齢は40歳を超えてて、これまでそれぞれがいろんなことをやってきたけど、最後に純烈というスペシャルなものに乗っかれて、生き延びさせてもらってる。本当に、喜びと感謝しかない。もし純烈をやってなかったらと考えるだけで怖い。だから僕たちは、このまま突き進むしかない。来年も、笑顔の輪を広げよう!

(取材・文/本誌・松岡かすみ)

週刊朝日  2019年12月6日号

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松岡かすみ

松岡かすみ

松岡かすみ(まつおか・かすみ) 1986年、高知県生まれ。同志社大学文学部卒業。PR会社、宣伝会議を経て、2015年より「週刊朝日」編集部記者。2021年からフリーランス記者として、雑誌や書籍、ウェブメディアなどの分野で活動。

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