「トイレ掃除をしているときに、河崎氏に殴られた後、急激に片方の目の視力が低下。裸眼で0.1くらいしか見えなくなってしまった元部員もいます」

 そして新たな疑惑も浮上した。サッカー部は普段、学校のグラウンドで練習しているが、週に数回、学校から5キロほど離れた、フットサル場Mで練習がある。

「部員らはなぜ、バスや自転車で移動し、わざわざMで練習するのかわからないと言っています。調べたところ、Mの運営は河崎氏が役員をしている会社などが手掛けていた。こうした行動を疑問視する声がある」(前出のOB)

 一連の疑問に対して、星稜高校を運営する学校法人稲置学園はこう回答した。

「暴行や暴言の最終的な報告については、しばらく猶予を頂きたい。Mフットサル場については、個別具体的事象であり、一切の回答を差し控えたい」

 本誌は謹慎中の河崎氏の自宅を何度か訪ねたが応答はなかった。

「河崎氏は『こんなことになったのは、学校側にサッカー部の金銭問題を上申した元コーチのせいだ』などと学校法人幹部に訴えていると聞きます」(学校関係者)

 最終報告はどうなるのか。(今西憲之)

週刊朝日  2019年12月6日号

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今西憲之

今西憲之

大阪府生まれのジャーナリスト。大阪を拠点に週刊誌や月刊誌の取材を手がける。「週刊朝日」記者歴は30年以上。政治、社会などを中心にジャンルを問わず広くニュースを発信する。

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