SNS展開について松本は、嵐の活動をリアルタイムに届けたいという思いからのものだとし、音楽配信本格化の理由については、世界中でいつでも嵐の楽曲を楽しむことができるようになり、それは7月に亡くなった前社長のジャニー喜多川氏の夢でもあったという。松本は、

「活動休止している間も寂しい思いをせずに楽しんでいただきたい」

「僕たちがやってみることで得る経験をジャニーズに還元すること。それが僕らができる恩返しだと思っています」

 と、“その先”についても触れた。

 二宮は会見で、20年という区切りを、

「嵐の成人式だと思って、21年目の展望をみなさんと一緒に共有できたらと思っています」

 と語った。来年に向けますます精力的となりそうな嵐の活動だが、今後はどのような存在になっていくのだろうか。

 ジャニーズに詳しいあるジャーナリストは言う。

「SNSの開設は、再来年以降を見据えたものでもありますね。活動休止とともにメンバーに会えなくなるわけではなく、個人の仕事ではこれまでと同じように会えるはずです。SNSで、それぞれの近況を報告したり、時には2人、3人と、5人でなくとも複数のメンバーによる動画が配信される可能性もあります。過去のライブ映像などが配信され、5人の嵐の供給をなるべく途切れさせず、嵐ロスにならないような新しい嵐の楽しみ方、嵐との付き合い方のようなものが、どんどん提案され、新しいアイドル像を見せてくれるような気もします」

 前出の関さんは言う。

「ご家庭を持つことも、ある意味武器にして、むしろプラスの方向に働いていくはずです。家族全員が楽しむことのできるアイドルとして活躍していくのではないでしょうか」

 二宮は冒頭の直筆メッセージをこう締めくくっている。

<この決断が後に、良かったと言ってもらえる様に、今日からも変わらず、そして来年以降も二宮和也は、頑張って参りますので、今後とも末永く、応援を頂けたら、大変に嬉しく思います。>

 嵐の代表曲のひとつ「One Love」で、5人は「百年先も愛を誓うよ」と歌った。

 活動休止後も、嵐の5人はすぐそばにいてくれる。5人の“誓い”を胸に、これからも同じ歩幅で歩んでいくことが、ファンと嵐、お互いの幸せにつながっていくにちがいない。(本誌・太田サトル)

週刊朝日  2019年11月29日号