活動休止まであと1年と少しを残す中、結婚発表がこのタイミングになったことに関して、山田さんはこうみる。

「やはり、相手の女性の年齢のことを気遣った部分もあったのではないでしょうか。女性にとって30代半ばから40歳にかけては出産を希望しているならばとても重要な年齢なので、二宮さんが『ケジメ』という言い回しを使っているのにも、そのような理由がある気がします」

『「嵐」的、あまりに「嵐」的な』など嵐に関する著書がある、明治大学非常勤講師の現代思想学者、関修さんは、発表のタイミングについて、こう語る。

「即位の礼からパレードに至る、天皇、皇后両陛下へのお祝いムード、そして、国民祭典の場で奉祝曲も披露しました。新国立競技場のお披露目公演も発表し、あらためて『さすが、嵐』『国民の顔』という存在感も印象づけたばかりです。日本中がおめでたい雰囲気の中での結婚の発表は、とてもいい選択だったと思います」

 とはいえ、特に女性ファンに夢を与えることも、嵐をはじめとする男性アイドルの大きな役割だ。山田さんは言う。

「木村さんをはじめ既婚者のジャニーズタレントは、一切、家庭の話を口にすることはありません。ジャニーズならではの姿勢がそこにはあると思うので、二宮さんも同じように、嵐・ジャニーズのメンバーとして活動する中では家庭を感じさせることはないと思います」

 二宮の結婚発表の9日前、11月3日に嵐はデビュー20周年に関する会見を開き、さまざまな発表をした。会見は10月に開設したばかりの嵐の公式YouTubeチャンネルでも配信され、メンバーそれぞれが20年の活動を振り返り、感謝を述べたうえで、21年目の新たな挑戦について松本潤が口を開いた。

「本日よりTwitter、フェイスブック、インスタグラム、TikTok、微博を解禁します」

 五つのSNSの解禁を発表、さらに、10月から一部スタートしていた嵐の楽曲の配信を本格化、これまでに発売された64曲のシングルと、新曲となるデジタル配信シングル「Turning Up」の計65曲が一気に配信された。

次のページ