「夢でもいいから寄り添って」もう一度会いたい“亡き伴侶に綴る言葉” (2/5) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

AERA dot.

「夢でもいいから寄り添って」もう一度会いたい“亡き伴侶に綴る言葉”

週刊朝日
ちゃー君 (読者提供)

ちゃー君 (読者提供)

古澤夫妻 (読者提供)

古澤夫妻 (読者提供)

 一周忌の法要、新盆を済ませた途端、生きていく力がなくなりましたが、もう少しという気持ちになり、有料老人ホームなどに申し込みました。

「ばあちゃん」のところへ行くのは、少し遅れるかもしれないが、着いたら「じいちゃん」から「ありがとう」と言わせてください。本当に六十数年、ありがとう。ありがとう。

■あなたに会いたい 星野ひかり(仮名・83歳・埼玉県)

 17年前、あなたは突然倒れた。「心筋梗塞(こうそく)」という病があなたの命を奪った。「さようなら。ありがとう」の言葉さえ拒んだ。

 呆然(ぼうぜん)と立ち尽くす私の姿を、あなたは閉じられた眼の底に捉えていただろうか。

 子どもには恵まれなかったけれど、40年余りを共に過ごし、いい思い出を残していってくれた。

 2人とも旅が好きだった。夏になると、よく信州方面へドライブに出かけた。

 中でもお気に入りだったのは、標高約2千メートルの高台に広がる美ケ原高原。牛の群れがのんびりと過ごし、空には小羊の群れのような雲が流れていた。鮮やかな牧草地には、真夏日だというのに赤とんぼが飛び交っていた。

 私は、60歳を過ぎてから緑内障の影響でほぼ目が見えなくなった。危ないから、もう遠くへは外出できない。けれども、2人で旅した思い出の場所は、今でもまぶたの奥に浮かんでくる。

 あの高原にある「山本小屋」だったかしら。まだ一度も泊まったことがなくて、いつかそこで日の出を見ようって約束したっけ。

 私もそのうちそっちへ行くから。きっと2人でまた訪れたいですね。その時はよろしく。

■2人の息子と猫 ちゃー君のママ(仮名・73歳・兵庫県)

 私は31歳で離婚し、いろいろなことを経験した後、小さな会社に就職しました。

 私が49歳、主人が54歳のころです。取引先との打ち合わせで、出会いました。背が高くスーツ姿がビシッと決まった清潔感のある彼に、一目ぼれでした。

 ある日、知人から「あの方は数年前に奥さまを亡くし、寂しいとおっしゃっているけど、結婚する気はあるのか」と聞かれてびっくり。年齢からして彼が独身だとは思わなかったんです。そんなことで、2回目のデートで、彼は私との結婚を決めたようです。


トップにもどる 週刊朝日記事一覧

おすすめの記事おすすめの記事
関連記事関連記事

あわせて読みたい あわせて読みたい