「私も芝居を書こう」渡辺えり、演劇人生の原点とは? (1/5) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

AERA dot.

「私も芝居を書こう」渡辺えり、演劇人生の原点とは?

このエントリーをはてなブックマークに追加
週刊朝日
渡辺えり(わたなべ・えり)/1955年生まれ。山形県出身。企画集団「オフィス3○○(さんじゅうまる)」主宰。作・演出・俳優として活躍。2018年から、日本劇作家協会会長を務める。周防正行監督映画「カツベン!」は12月13日公開。また、作・演出・出演した最新舞台「私の恋人」が12月8日(日)16時からCS衛星劇場で放送される。 (撮影/門間新弥)

渡辺えり(わたなべ・えり)/1955年生まれ。山形県出身。企画集団「オフィス3○○(さんじゅうまる)」主宰。作・演出・俳優として活躍。2018年から、日本劇作家協会会長を務める。周防正行監督映画「カツベン!」は12月13日公開。また、作・演出・出演した最新舞台「私の恋人」が12月8日(日)16時からCS衛星劇場で放送される。 (撮影/門間新弥)

渡辺えりさん (撮影/門間新弥)

渡辺えりさん (撮影/門間新弥)

 気になる人物の1週間に着目する「この人の1 週間」。今回は俳優・劇作家の渡辺えりさん。少女の頃からずっと、殺し合いのない世界を夢見ていた。「芝居が、世界平和の一助になればいい」と、そんな気持ちで日々物づくりに携わる渡辺さんの日常。執筆、稽古、芝居、劇作家協会の会長職など目まぐるしさの中に、いつもユーモアと優しさが見えてくる。

【渡辺えりさんの写真の続きはこちら】

*  *  *
 60歳になったら、地元の山形に帰って、子供やシニアの人たちにお芝居を教える塾を開き、そのお金で暮らしていこうと思っていた。

「古家をローンで買ったんですが、実際に60歳になってみると、思いのほか、体は元気で気力も充実していた(笑)。それで、地元に帰る計画を10年先延ばしにしたんです」

 現在64歳。その塾を具体的にどう運営していくかは、現在も思案中だ。

「雪の時なんかに外を移動したら凍死しちゃうから、夏だけにしようかな、とか。あ、でも地元の一人暮らしのおばあさんたちは、本当にみなさん元気。農業で鍛えているから、足腰はすごく丈夫で若いです。顔は日に当たるからシワだらけですけど、一緒に温泉に入ったりすると、首から下は筋肉質で肌も真っ白(笑)。おなかもぺったんこで、ものすごく若い! 考えてみると、農閑期である冬のほうが、塾の需要はあるのかしらね」

 そうやって一気にまくしたてながら、「私なんか、スクワットをやろうと思っても三日坊主。机に向かってものを書いていることが多いので、おなかも出っ張ったきり全然引っ込まない(笑)」とユーモラスに話す。「休みはあまりないですね。去年、日本劇作家協会の会長になってからはとくに。戯曲賞の審査があったり、文化庁の方とお会いして、劇作家の現状を説明したり、やらなければならないことがすごく多い。協会が発足した26年前は、劇作家のギャラもすごく安くて、一部の成功している商業演劇以外、芝居を作れば作るほど、作り手や出演者の懐事情が苦しくなるような状態でした。それで、国から予算をいただくことで劇作家の生活を守ろう、と井上ひさしさんたちが立ち上がったんです。協会に入るのも、最初はあまり気が進まなかったんですが、劇作家って孤独なはずなのに、愚痴をこぼせる相手に出会えたり、別役実さんとお会いできたり。入ったら、いろんな刺激がありました」


トップにもどる 週刊朝日記事一覧

続きを読む

おすすめの記事おすすめの記事
関連記事関連記事

あわせて読みたい あわせて読みたい