もう一つの「背骨タオルワーク」も同様にあお向けに寝て、腰や背中の下に丸めたバスタオルを入れるが、五つある腰椎の1~2番目あたりの下に入れる。そして、両手でバンザイをするように手を伸ばして1分保つ。背中の中央に12ある胸椎の8~9番、上背骨の胸椎3番のときも同じようにする。

 こうしたセルフケアをしていくと、骨盤がまっすぐに立っていると感じられるようになるという。すぐ感じられる人もいれば、時間がかかる人もいるが、少しずつでも毎日続けていくことが大切になる。

「元に戻ってしまうので、こつこつするのがいい」

 と小林さんは話している。

「人間の筋肉は正しい使われ方をせず、眠っていることが多い。姿勢を正すことで筋肉を使う。筋肉が固まった人には正しい姿勢を1分間保ってもらいます」

 こうして背を直すと人生が変わるかもしれない。楽に歩けるようになり、歩行の安定性が増す。身長が伸びて、見た目もきれいに見える。代謝が向上し、ダイエットにつながる。猫背で体のバランスが悪くなり関節に負担がかかるなどで引き起こしていた痛みがなくなる。何より若返る。あなたは猫背になっていませんか。(本誌・浅井秀樹)

週刊朝日  2019年11月29日号