林:料理がお好きなんですって?

松本:「みをつくし料理帖」は料理人の設定なので、その役づくりで服部学園(調理師、栄養士の専門学校)に通いました。

林:ああ、服部(幸應)先生のところですね。

松本:ええ。あそこに行って料理を練習して、クランクインまで家でずっと野菜を切ったりしてました。

林:監督は誰なんですか。

松本:角川春樹さんです。

林:えっ……。角川さんに会いました?

松本:会いました。監督なので(笑)。

林:私たち世代のヒーローというか、時代の反逆児という感じで、角川文庫と映画をドッキングさせて、「犬神家の一族」とか横溝正史さんの作品をシリーズ化して、文庫も映画もメガヒットさせたんですよ。

松本:すごい方みたいですね。

林:お金をガンガンつぎ込んで、「戦国自衛隊」とか大作を次々とつくって、一つの時代を築いたんです。今で言うホリエモンと少し前の前澤社長を一緒にしたみたいな感じで、まさしく風雲児だったんですよ。

松本:今回、石坂浩二さんもお出になってて、当時の話をいろいろとうかがいました。

林:石坂さんは「金田一シリーズ」で金田一耕助をやったんです。

松本:石坂さんから聞いたんですけど、角川監督、当時は撮影現場に特攻服を着てきて、「映画の現場は戦場だ!」とか言ったって(笑)。今回の撮影も破天荒なところがたくさんありました。いま77歳で、6歳のお子さんがいらっしゃるんですって。奥さんも現場に連れてらっしゃったんですけど、40歳年下だそうです。

林:ひ、ひぇ~(笑)。角川さんが監督だっていうから、思わずコーフンして話がそれてしまいましたが、「みをつくし料理帖」はすごくヒットした小説の映画化ですから、映画も評判になると思いますよ。

松本:だといいですね。

林:松本さん、そのうち大河ドラマにも出るかもね。

松本:やってみたいですね。

林:NHKって、朝ドラで評判が良かった女優さんを、今度は大河に、という流れがよくありますよね。

次のページ