連続放火殺人の村をルポした『つけびの村』 作者「よく意地が悪いといわれます」 (2/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

AERA dot.

連続放火殺人の村をルポした『つけびの村』 作者「よく意地が悪いといわれます」

このエントリーをはてなブックマークに追加
朝山実週刊朝日
高橋ユキ(たかはし・ゆき)/1974年、福岡県生まれ。裁判傍聴グループ「霞っ子クラブ」を結成しブログで裁判ルポを発表したのを機にライターとなる。著書に『木嶋佳苗 危険な愛の奥義』『暴走老人・犯罪劇場』など。 (撮影/写真部・小山幸佑)

高橋ユキ(たかはし・ゆき)/1974年、福岡県生まれ。裁判傍聴グループ「霞っ子クラブ」を結成しブログで裁判ルポを発表したのを機にライターとなる。著書に『木嶋佳苗 危険な愛の奥義』『暴走老人・犯罪劇場』など。 (撮影/写真部・小山幸佑)

つけびの村  噂が5人を殺したのか?

高橋ユキ(タカハシユキ)

978-4794971555

amazonamazon.co.jp

 事件ルポの「定型」から逸れていったのは、裁判中に拘置所で男と面会してからだ。「妄想性障害」が悪化し、真相を聞き出すどころではなかった。これでは本にはならないと落ち込んだ。しかし、取材を進めるうちに、「村の噂の情報量の多さと、その噂を伝播するシステムがあるということがわかってきました」。

 犯行は「村八分」が原因というより、「陰口」や「噂」に被害妄想を募らせてしまった結果ではなかったか。高橋さんは、そうした過程を検証するために聞き込みを重ねていった。

 一度完成させた原稿をノンフィクションの賞に応募したが落選。あきらめきれずネットの投稿サイトに載せたところ注目され、出版にこぎつけた。読み物としての面白さは、「小劇場の舞台」を思わせるほどに濃い村人たちのキャラクターにある。個性豊かで、長話をしてもあきさせないあたり、柳田國男の伝承文学のようでもある。(朝山実)

週刊朝日  2019年11月15日号


トップにもどる 週刊朝日記事一覧

おすすめの記事おすすめの記事
関連記事関連記事

あわせて読みたい あわせて読みたい