お店の入口にあるサイン
お店の入口にあるサイン
記者が注文したフラットホワイトと手作りケーキ
記者が注文したフラットホワイトと手作りケーキ
リーチ・マイケル選手が経営する「カフェ+64」
リーチ・マイケル選手が経営する「カフェ+64」

 ラグビー・ワールドカップ(W杯)で日本代表が初のベスト8進出を果たしたことは、かつてないほどのラグビー人気を呼んだ。そのお祭り気分の余波は、ニュージーランド(NZ)出身で日本代表の主将を務めたリーチ・マイケル選手が経営するNZ料理の店「カフェ+64」にもやって来ていた。

【写真】「カフェ+64」の外観はこちら

 
 お店に行ってみた。場所は東京都府中市の分倍河原駅から徒歩10分のところだ。

 営業は午前11時から午後4時までで、記者は10月27日(日)の午後2時前に到着した。余裕で入れて、経費でNZ料理をしこたま食べられるとほくそえんでいたが、甘かった。

 店の前には行列ができていて、立って外で待つことに……。

 住宅街にあるため、犬の散歩の人が通り過ぎる。近所の人はこう話した。

「W杯日本大会の前までは閑散としている日もあったんですが、W杯が始まってからはものすごい人気ですね。きょうも外に30人くらいの行列ができていましたよ」

 店内では女性3人の店員が働いていて、その中には、リーチ選手の妹の姿もあった。

 テーブル席が四つとカウンター席があり、全部で約20席あった。お客たちは、ソーセージや肉料理をおいしそうに口に運んでいた。

 朝から何も食べずにやって来たので、すきっ腹にこたえる。

 やがて、女性店員さんがやってきて、私の1人前の客の前に立った。

 店員さんは手を広げ、

「もうフードは売り切れです。ここからは先は、飲み物と手作りケーキだけになります」

 予想外の展開に、前に並んでいた男性客はガックリ肩を落とし、

「また改めます」

 と言って帰ってしまった。

 立って待つこと30分、ようやく席に案内された。

 食事はなくても、少しでもNZの味覚を味わおうと、NZのビール「トゥイビール」を注文したが、

「すいません、それも売り切れました」(店員さん)

 結局、NZのコーヒー「フラットホワイト」(350円、税込み、以下同)を注文。それに、手作りのくるみの入った「バナナケーキ」(200円)と「アーモンドケーキ」(200円)を注文した。

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上田耕司

上田耕司

福井県出身。大学を卒業後、ファッション業界で記者デビュー。20代後半から大手出版社の雑誌に転身。学年誌から週刊誌、飲食・旅行に至るまで幅広い分野の編集部を経験。その後、いくつかの出版社勤務を経て、現職。

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