法相辞任を表明した後、法務省の庁舎を出る曺国氏=東亜日報提供
法相辞任を表明した後、法務省の庁舎を出る曺国氏=東亜日報提供

「曺国(チョグク)守護!」

 こう叫んでいた進歩派もあっさり辞任を受け入れた。

 10月14日、騒動の渦中にあった韓国の曺国法相が電撃的に辞任。世論調査では62.6%の人が辞任に「肯定的」という結果が出た(16日、世論調査会社「リアルメーター」)。

 就任から35日、検察改革法案を発表してからわずか3時間後の辞任発表は、「あの世論調査結果が引き金といわれている」(中道系韓国紙記者)という。

 辞任当日の朝に発表された世論調査で、文在寅(ムンジェイン)大統領の支持率が就任から最低となる41.4%を記録。与党「共に民主党」と第1野党「自由韓国党」の支持率も35.3%、34.4%と拮抗し、日にち別では与野党の支持率が文政権になって初めて逆転したのだ。

 しかし、「そもそも11月辞任説があった」というのは別の韓国紙記者だ。

「保守の勢いを警戒して、辞任させる方向で動いていたと言われます。曺国前法相を検察改革の立役者に仕立てた後、本人ではなく、家族の疑惑により、騒動の責任を取って辞めるというシナリオだったようです」

次のページ