天海さんとは、18年ぶりの共演なんです。彼女とは「千年の恋 ひかる源氏物語」(01)でご一緒したんです。以来常々「今度は『テルマ&ルイーズ』のようなロードムービーをやりたいね」という話をしてきたんですけど、18年間どこからもそういう企画は来ませんでした。

 天海さんとの芝居の受け渡しというのはとても楽しいんです。普段やっていないようなことまで平気でやっちゃえます。彼女のおかげで弾けられましたね。

――ハリウッド版同様に「スカイダイビングをする」という夢からスタートした2人の挑戦。なにせ少女の願いだから、奇想天外なものもある。「ももクロのライブに行く」という、大人では思いつかない夢も含まれていた。

 私は高所大好き症なんですよ。高い所が大好き。登山家の高橋和之さんに習って、パラグライダーをやったこともあるんです。山に行って、急な斜面をダーッと走ってパラシュートを自分で開けるんですよ。そうすると風を受けて飛ぶ。それを何度かやってるうちに、自分が鳥になったと感じたんです。

 スカイダイビングのシーンで、監督(犬童一心氏)から「どんな台詞にしましょうか?」と聞かれたので、「『私、鳥になった』と言いたい」と答えて、採用されました。飛行機と違ってパラグライダーもスカイダイビングも、自分で飛んでいる、浮かんでいるという独特の感覚を得られて、とても気持ちがいいんですね。天海さんは高い所は苦手みたいでしたけど。

 行ってみたいアイドルのライブについて、ももクロ(ももいろクローバーZ)さんがいいと提案したのは、私です。ソロの歌手ではなく、グループのほうがにぎやかですし。私の甥がももクロさんの熱烈なファン、「モノノフ」なんですよ。彼女たちのライブは拝見したことはなかったんですが、以前、日本アカデミー賞の授賞式会場でお会いしたことがあります。あちらからご挨拶してくださったので、甥の話をしたらとても喜んでくださって。非常に爽やかな印象を受けました。

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