(c)Universal Pictures 監督 ダニー・ボイル/11日からTOHOシネマズ日比谷ほか全国公開/117分
(c)Universal Pictures 監督 ダニー・ボイル/11日からTOHOシネマズ日比谷ほか全国公開/117分
(c)Universal Pictures 監督 ダニー・ボイル/11日からTOHOシネマズ日比谷ほか全国公開/117分
(c)Universal Pictures 監督 ダニー・ボイル/11日からTOHOシネマズ日比谷ほか全国公開/117分

 監督は「スラムドッグ$ミリオネア」でアカデミー賞に輝いたダニー・ボイル。「ラブ・アクチュアリー」「ノッティングヒルの恋人」など、ラブストーリーを得意とする脚本家リチャード・カーティスと初めて手を組んだのが、11日から全国公開される「イエスタデイ」だ。

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 イギリスの小さな海辺の町。売れないシンガー・ソングライターのジャック(ヒメーシュ・パテル)が音楽で有名になるという夢を諦めた、その日。12秒間、世界規模で大停電が発生。真っ暗闇の中、ジャックは交通事故に遭う。昏睡状態から目を覚ますと――。あのビートルズが世の中に存在していない。世界で彼らを知っているのはジャックだけ。

 ジャックがビートルズの曲を歌うとライブは大盛況、SNSで大反響、マスコミも大注目! その曲に魅了された超人気ミュージシャン、エド・シーラン(本人)が突然やってきて、彼のツアーのオープニングアクトを任せられることに。そしてついにメジャーデビューのオファーが舞い込んでくるのだが……。

 本作に対する映画評論家らの意見は?(★4つで満点)

■渡辺祥子(映画評論家)
評価:★★★★ 超オススメ、ぜひ観て
ビートルズの曲だけ使ってこんなキュートな映画を作ってしまうなんて最高! とはいえ、どのように終わらせるのか心配になるスリルも。主人公だけでなく、仲間の人物像、彼らの人間関係が面白く、温かみのあるのが嬉しい。

■大場正明(映画評論家)
評価:★★★ なかなかGOOD!
楽曲を愛しているからこそ、成功を収めても罪悪感に苛まれる。かといって何もしなければ名曲が消え去ってしまう。そんな泥沼にはまった主人公を変える終盤の意外な展開が心に染みる。ヒロインのジェームズがキュート。

■LiLiCo(映画コメンテーター)
評価:★★★★ 超オススメ、ぜひ観て
わたしは好きだなぁ。アイデアも良いし、物語の流れも。オチもあれじゃないと終わらないです。ビートルズの曲を知らないと台詞の中の曲名イジリがわからないけど、知らなくてもコメディーとして楽しめます。主演最高!

■わたなべりんたろう(映画ライター)
評価:★★★★ 超オススメ、ぜひ観て
今年一番のフィールグッドムービー。細かいことに突っ込む向きがあるかもしれないが、脚本のカーティスの「アバウト・タイム」がタイムトラベルの設定ながら、そこが主眼でないのと同じ。感情の機微の描き方が抜群。

(構成/長沢明[+code])

週刊朝日  2019年10月11日号