たん焼 忍 ゆでたん/東京・四谷で昭和54年創業の牛たん専門店。古木を使った店内は郷愁を誘い、居心地のよさも魅力だ。寸胴鍋で7~8時間じっくりと煮込んだ写真の「ゆでたん」(1050円)は創業以来、人気を誇る名物料理。うまみのあるだしを含んでほろりとやわらか。黒胡椒がピリッと引き立ち、わさびの辛みともよく合う。炭火で香ばしく焼く「たん焼」(1150円)や、たんとコンニャクの「どて煮」(730円)など、数々の人気料理にお酒が進む。税込み (撮影/写真部・東川哲也)
たん焼 忍 ゆでたん/東京・四谷で昭和54年創業の牛たん専門店。古木を使った店内は郷愁を誘い、居心地のよさも魅力だ。寸胴鍋で7~8時間じっくりと煮込んだ写真の「ゆでたん」(1050円)は創業以来、人気を誇る名物料理。うまみのあるだしを含んでほろりとやわらか。黒胡椒がピリッと引き立ち、わさびの辛みともよく合う。炭火で香ばしく焼く「たん焼」(1150円)や、たんとコンニャクの「どて煮」(730円)など、数々の人気料理にお酒が進む。税込み (撮影/写真部・東川哲也)
たん焼 忍/東京都新宿区四谷三栄町14―4 松啓ビル1F(営)17:00~22:20L.O.(土22:00L.O.)(休)日・祝 (撮影/写真部・東川哲也)
たん焼 忍/東京都新宿区四谷三栄町14―4 松啓ビル1F(営)17:00~22:20L.O.(土22:00L.O.)(休)日・祝 (撮影/写真部・東川哲也)

 著名人がその人生において最も記憶に残る食を紹介する連載「人生の晩餐」。今回は、タレント・山田邦子さんの「たん焼 忍」の「ゆでたん」だ。

【写真】「たん焼 忍」の店内の様子。古木を使った店内は郷愁を誘い、居心地のよさも魅力

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「オレたちひょうきん族」に出演していた80年代は、モーレツに忙しくて、楽屋でお弁当ばかり食べていました。たまに連れていってもらう外食が本当に嬉しくて。そんななか「忍」は先輩に誘ってもらった牛たん専門店。もう通い始めて、35年以上になります。

 最初に行った時はまだ20代。焼いた牛たんはなんとなく知っていましたが、初めてゆでたんを食べた時はびっくり。えっ、ゆでてるの? なんてやわらかいんだろうって。塩と黒胡椒がかかって、わさびがまた合うんですよ。当時は若いから食欲旺盛で、10枚くらいはぺろっと食べられましたね。

 いまは打ち上げで仲間と出かけることもありますし、ひとりカウンターに座ることも。レモンサワー片手に、ゆでたんをつまみます。さすがにもう10枚は無理だけど(笑)。長年通っていますが、いつ行ってもママさんが変わらず「お疲れさま」ってやさしく迎えてくださる。私にとっては心なごむ、わが家のような存在ですね。

(取材・文/沖村かなみ)

「たん焼 忍」東京都新宿区四谷三栄町14-4 松啓ビル1F/営業時間:17:00~22:20L.O.(土22:00L.O.)/定休日:日・祝

週刊朝日  2019年10月11日号