退職後に家で嫌な顔をされる男性、どうすれば? 帯津医師が助言 (2/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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退職後に家で嫌な顔をされる男性、どうすれば? 帯津医師が助言

連載「ナイス・エイジングのすすめ」

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帯津良一(おびつ・りょういち)/1936年生まれ。東京大学医学部卒。帯津三敬病院名誉院長。西洋医学だけでなく、さまざまな療法でがんに立ち向かい、人間をまるごととらえるホリスティック医学を提唱。「貝原益軒 養生訓 最後まで生きる極意」(朝日新聞出版)など多数の著書がある

帯津良一(おびつ・りょういち)/1936年生まれ。東京大学医学部卒。帯津三敬病院名誉院長。西洋医学だけでなく、さまざまな療法でがんに立ち向かい、人間をまるごととらえるホリスティック医学を提唱。「貝原益軒 養生訓 最後まで生きる極意」(朝日新聞出版)など多数の著書がある

※写真はイメージです (c)朝日新聞社

※写真はイメージです (c)朝日新聞社

 まあ、そうでしょうね。いままで一家団欒の時間を持つことがなかった人が、急に家族と顔を合わすようになっても、話すことがないでしょう。

 私も似たようなものだったのです。時間があって家族と過ごそうと思っても、すでに家族はバラバラでした。そのうち、妻が心筋梗塞で逝き、子どもと私だけが残されました。

 しかし、私は思うのです。家族がいつも一緒にいなければならないというのは幻想ではないだろうかと。夫婦でも親子でもそれぞれに人生があります。家族の一人ひとりが自分のやるべきことをやって、いのちのエネルギーを高めることで、家族全体のエネルギーが高まります。

 江戸時代、人生の後半に『翁草(おきなぐさ)』という大著を書き上げた神沢杜口(かんざわとこう)は妻に先立たれ、子どもたちが同居を勧めると、「家族は時々会う方が遠き花の香りが風向きによって匂ってくるようでよいのだ」と断りました。そして、一人暮らしで膨大な著作を完成させたのです。

 家族に嫌な顔をされると嘆く男性には、まずは自分自身のエネルギーを高めるべきだと助言しました。何でもいいのです。何かを始めましょう。それでエネルギーが高まります。

 私自身、長男とは年に4回程度会って、盃をかわすだけですが、同居していた頃よりも、むしろ心が通じ合っている気がします。

週刊朝日  2019年10月4日号


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帯津良一

帯津良一(おびつ・りょういち)/1936年生まれ。東京大学医学部卒。帯津三敬病院名誉院長。西洋医学だけでなく、さまざまな療法でがんに立ち向かい、人間をまるごととらえるホリスティック医学を提唱。「貝原益軒 養生訓 最後まで生きる極意」(朝日新聞出版)など多数の著書がある

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