世界3大投資家の一人、ロジャーズが「日本は置き去り」とアジア情勢を予言

政官財の罪と罰

古賀茂明

2019/09/25 08:00

古賀:元々中国人というのは、資本主義的な考え方を身に付けた人たちで、これから長く繁栄していくためには、どうしても世界と貿易ビジネスをしていかないといけないとわかっている。それが中国の利己的な行動を抑える上で一番の歯止めになるのではないかと思います。軍事で抑え込むというよりは、「ビジネスがやりにくくなっちゃいますよ」と周りに取り込んでいくことのほうが世界のために有効じゃないかと思います。

ロジャーズ:私も同意見ですが、政治家は間違いを犯すことが過去にもたくさんありました。日本、中国、韓国にも非常に頭のいい、素晴らしい人がいる。喧嘩して対立することもあっていいですが、チャンスがあれば、ビールを飲んで、楽しく話せばいいのではないですか? 戦争は誰の得にもならないのは、歴史が物語っています。

古賀:朝鮮半島情勢が今後、アジアの鍵を握ると思います。北朝鮮の金正恩氏を、どう評価されていますか。

ロジャーズ:彼は北朝鮮人じゃないのです。彼はスイスで育ったけど、スイスに帰れない。そういう意味で、北朝鮮をスイスにしたい。北朝鮮に国際的なスキーリゾートを建設したのもそう。トウ小平(※トウは「登」におおざと)が中国を変えたように、北朝鮮を変えたいのですね。でも、そういうことは日本でもアメリカでも報道されない。今、日本の報道を見ると、先進国による経済制裁が続き、北朝鮮の人々は困窮しており、「北朝鮮には未来がない」というトーンばかりです。世界中でそうプロパガンダされています。特にアメリカのプロパガンダはひどい。アメリカから学んだ日本でも非常にうまくプロパガンダされています。だが、実際に北朝鮮を見てきた私にとっては信憑性がない。

古賀:アメリカの企業でも北朝鮮へのビジネスチャンスを狙っているところがあるのでしょうか。

ロジャーズ:トランプに聞いてほしいのですけど、トランプは何もわかっていません。トランプは歴史に名を残したくてやっているのでしょう。北朝鮮と韓国の統一は遠くない未来に起きると私は思っています。韓国も、アメリカも、中国、ロシアも望んでいるかもしれない。だが、実は日本は南北の統一にはすごく反対しているように見える。朝鮮半島が統一されると、経済的に脅かされるからかもしれませんが……。

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