小泉進次郎環境相 (c)朝日新聞社
小泉進次郎環境相 (c)朝日新聞社
本誌が元暴力団幹部との記念写真を報じた竹本直一科学技術担当相
本誌が元暴力団幹部との記念写真を報じた竹本直一科学技術担当相

 蓋を開けてみれば、小泉進次郎氏の初入閣以外は安倍晋三首相の“お友達”の出戻りと横滑り、初入閣組は待機組の在庫一斉セールのような布陣の改造内閣だった。10月には消費増税10%が迫る。それを阻止すべく、あの男が動き出した。れいわ新選組の山本太郎氏だ──。

【写真入手】山口組系元幹部と新大臣が記念撮影!「グレーな交友」疑惑が…

 第4次安倍再改造内閣には、小泉環境相はじめ、自民党各派が推薦した「待機組」13人が初入閣した。その顔ぶれをみて、自民党のベテラン議員は心配そうにつぶやいた。

「大丈夫なのかと思いたくなるメンツが何人かいるな」

 本誌の調べで国家公安委員長として二階派から初入閣した武田良太氏(51)が山口組系の元暴力団員や関連企業から計120万円の献金を受け取っていたことが判明。さらに科学技術担当相に起用された岸田派の竹本直一氏(78)が指定暴力団山口組系の元幹部と撮影した写真も入手。「グレーな交友」疑惑を報じた。

「武田国家公安委員長、竹本科学技術担当相のほか、過去に暴力団関係者からの献金を報じられた田中和徳復興相の頭文字をとって3Tと呼ばれ、この3人は“ポスト桜田”の筆頭格です。国会で火だるまになる危険性がある」(官邸幹部)

 そんなスキャンダル閣僚の弾よけ要員とされているのが、小泉環境相だという。

「安倍さんの進次郎起用の本当の狙いは、注目が彼に集まって、疑惑大臣らのスキャンダルがスルーされて、報道されにくくなること。進次郎がメディア攻勢をしのげるのか、お手並み拝見という感じです」(自民党幹部)

 安倍改造内閣の正念場は、いよいよ10月1日から税率が8%から10%に引き上げられる消費増税だ。しかし、臨時国会の開会日はいまだに決まっていない。政治ジャーナリストの角谷浩一氏がこう話す。

「臨時国会の召集は10月4日で調整しています。しかし、安倍政権は消費増税や年金の老後2千万円不足問題などの討論を本格的にやりたくないから早々に国会を閉じるのではないか。12月いっぱいまでやるような雰囲気ではないです」

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上田耕司

上田耕司

福井県出身。大学を卒業後、ファッション業界で記者デビュー。20代後半から大手出版社の雑誌に転身。学年誌から週刊誌、飲食・旅行に至るまで幅広い分野の編集部を経験。その後、いくつかの出版社勤務を経て、現職。

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今西憲之

今西憲之

大阪府生まれのジャーナリスト。大阪を拠点に週刊誌や月刊誌の取材を手がける。「週刊朝日」記者歴は30年以上。政治、社会などを中心にジャンルを問わず広くニュースを発信する。

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