そして交代論がかまびすしいのが、二階俊博・自民党幹事長。後釜の幹事長には麻生太郎財務相、岸田文雄政調会長らの名前が取り沙汰されている。

 二階幹事長は80歳。もし幹事長を続投して1年余り務めれば、通算在職日数で田中角栄を抜き、歴代最長となるのだが、ふらつき加減で歩くことから健康状態が不安視されている。首相3選の流れをつくった人だが、そろそろ安倍首相から肩たたきがあるのではないかという見方も根強い。

「二階さんを副総裁、麻生さんを幹事長にという話もあるが、麻生さんがウンと言わないみたいだ。公明と組んで参院選を無難に乗り切ったのに、二階さんを肩たたきすると、逆襲されて後の火種になりかねない」(自民党幹部)

 二階氏と長年、交流のある前出の大下氏はこう話す。

「二階さんに最近会ったけど、健康は大丈夫。『絶対に次も幹事長をやる』と言わんばかりの意欲がみなぎっていました」

(本誌・上田耕司/今西憲之)

週刊朝日  2019年9月13日号

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上田耕司

上田耕司

福井県出身。大学を卒業後、ファッション業界で記者デビュー。20代後半から大手出版社の雑誌に転身。学年誌から週刊誌、飲食・旅行に至るまで幅広い分野の編集部を経験。その後、いくつかの出版社勤務を経て、現職。

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今西憲之

今西憲之

大阪府生まれのジャーナリスト。大阪を拠点に週刊誌や月刊誌の取材を手がける。「週刊朝日」記者歴は30年以上。政治、社会などを中心にジャンルを問わず広くニュースを発信する。

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