流通業界の動向に詳しい経済評論家の平野和之さんも、店側が平日夜などにより多くの客を呼び込み、酒類を提供することで少しでも客単価を上げたいという意図があると指摘する。

「近年は“ちょい飲み”ブームなので、すぐに店に入れて軽く飲み、すぐ出られるところが客のニーズに合っています。また、ファストフードやファミリーレストランは居酒屋と違って騒がしくないですから、ゆっくり飲みたい、会話を楽しみたいという人にもぴったりです」(平野さん)

 客にとっては安いのみならず、落ち着いて飲めるという利点があるわけだ。

「一人で安心して気軽に飲みたいという女性や、近所の喫茶店では物足りない、お酒も飲みたいというシニア層のニーズにも合致しています」(同)

 ただ安いだけじゃないネオ“せんべろ”、千円以上の価値がある!(ライター・吉川明子)

週刊朝日  2019年9月6日号