警察病院から逃走男が出頭・逮捕 確保現場に謎のカツラがあった理由 (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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警察病院から逃走男が出頭・逮捕 確保現場に謎のカツラがあった理由

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羽富宏文週刊朝日
金容疑者

金容疑者


 8月27日午前。男の声で一本の電話が中野警察署に入った。

「もう疲れたので出頭したい。迎えに来てほしい」

 午前11時ごろに中野署員が、男に指定された目白駅近くの新宿区下落合のバス停に向かうと待っていたのは、8月18日に中野区に警察病院から逃走していたあの男だった。

 警視庁は男の身柄を確保。窃盗などの疑いで韓国籍の金ゲン基容疑者(64)を逮捕した。

「確保現場の近くの公衆電話から出頭の旨を告げる電話を架けてきた。所持金は1万2000円程度で、ほかの衣類などを袋に入れて持っていた。逃走時の服装とは違う、黒のTシャツにモザイク柄のハーフパンツ姿。公衆電話のそばにはロン毛のかつらが2つ落ちていた」(捜査関係者)

 警視庁によると、金容疑者は18日早朝、中野区の東京警察病院から逃げた。付近でバスに乗ると、JR中野駅で練馬区に向かう別のバスに乗り継ぎ、その後はタクシーなどで都外へ移動。その日の夜には川崎市のカプセルホテルに泊まって、翌日の19日にはJR川崎駅で名古屋行きの乗車券を購入していたことが判明している。

 さらに逃走の2日後。金容疑者とみられる男の姿が確認されたのは名古屋市内。

 薬局で現金数万円が盗まれた事件では、周辺の防犯カメラに特徴がよく似た姿が写っていたのだ。

「そこからは防犯カメラの画像を追跡。大阪に向かったことがわかり捜査員が急行した。大阪市西成区内の簡易宿泊所に潜伏していた可能性がある」(捜査関係者)

 金容疑者は、東京都中野区のすし店で現金を盗んだとして13日に窃盗容疑で現行犯逮捕された。その際に階段から落ちて鎖骨やあばら骨を折り、治療のため同病院に入院していた。入院中は本人の希望で車いすを使用した。

 18日の逃走時の状況はこうだ。

 付き添いの巡査長が車いすを押し、ラウンジでコーヒーを飲んだ後、病院5階のトイレへ向かった。金容疑者はトイレに入る直前、「ラウンジにメモ帳を忘れた」と言い、巡査長に取りに行かせた。しかし、6、7メートル離れたラウンジにメモ帳はなく、巡査長が戻ると、すでに姿はなかった。

 車いすはトイレに残されたままで、防犯カメラ映像にバス通りに向かって走り去る様子が写っていた。病室に財布や携帯電話はなかった。


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