星野 源(ほしの げん)/1981年、埼玉県生まれ。音楽家、俳優、文筆家として幅広く活躍。昨年12月発売のアルバム「POP VIRUS」が大ヒットを記録。出演ドラマに「コウノドリ」「逃げるは恥だが役に立つ」「いだてん」など。著書に『働く男』『いのちの車窓から』、ムック本「音楽の話をしよう」「ふたりきりで話そう」など。主演映画「引っ越し大名!」は、8月30日から全国公開。[COVER STAFF]撮影/馬場道浩、ヘアメイク/高草木剛(VANITES) スタイリング/TEPPEI、アートディレクション/福島源之助+FROG KING STUDIO、衣装協力/bukht(シャツ)、BOOTLEG(スニーカー)
星野 源(ほしの げん)/1981年、埼玉県生まれ。音楽家、俳優、文筆家として幅広く活躍。昨年12月発売のアルバム「POP VIRUS」が大ヒットを記録。出演ドラマに「コウノドリ」「逃げるは恥だが役に立つ」「いだてん」など。著書に『働く男』『いのちの車窓から』、ムック本「音楽の話をしよう」「ふたりきりで話そう」など。主演映画「引っ越し大名!」は、8月30日から全国公開。[COVER STAFF]撮影/馬場道浩、ヘアメイク/高草木剛(VANITES) スタイリング/TEPPEI、アートディレクション/福島源之助+FROG KING STUDIO、衣装協力/bukht(シャツ)、BOOTLEG(スニーカー)
(c)2019「引っ越し大名!」製作委員会 「引っ越し大名!」8月30日(金) 全国公開 配給:松竹
(c)2019「引っ越し大名!」製作委員会 「引っ越し大名!」8月30日(金) 全国公開 配給:松竹

 音楽や映画、ドラマにコントなど、多方面で活躍している星野源さん。最新の主演映画は時代劇だ。上役からの理不尽な要求に耐えて大きな仕事をやり遂げる、内気な侍を演じた。魅力的な顔をいくつも見せる星野さんに、映画の見どころやプライベートの楽しみについて聞いた。

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──映画「引っ越し大名!」の主人公・春之介は、内気で外に出たがらない現代の若者のような侍。共感できましたか。

 春之介は本おたく。本が好きで、好きなものに囲まれて生きていきたい。自分がやりたくない役目に就くか、切腹かを迫られて、やりたくないことを選ぶ。そのおたくっぽさ、好きなものに囲まれていたいという気持ちはよくわかります。

 この映画の好きなところは、春之介が結局は自分が好きな本から得た知識を生かして、才能を開花させるということ。いったん捨てたと思ったものをちゃんと取り戻して、好きなものに救われていく。自分は音楽や芝居、書くことが好きで始めて、ありがたいことに仕事になった。そこは似ているなと思いました。

──多方面で活躍していますが、仕事に取り組む姿勢は同じですか。

 書く仕事や対談はどちらかというと体一本で、という感じ。音楽は自分がリーダーで矢面に立って、やりたいことのために人を集める。俳優はチームの一人だから、歯車のひとつになる。それぞれの楽しさがあります。現場に行く度にリセットする感じです。

──共演した方とのエピソードを教えてください。親友役の高橋一生さんとは初共演ですか。

 ずっと昔にお芝居をしたんですが、僕がこの仕事を始めたばかりだったので、本格的な共演は初めてでした。いっちゃん(高橋さん)は、とにかくストイック。根っからの俳優なんだなと思います。役へのアプローチをしっかり考えている。今回は監督が「こういうふうにしたい」と演出をかっちり固める人だったので、その要望にきちんと応えていた。すごく素敵だと思いました。

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