「実は前回の衆院選挙(17年)では得票数も得票率も前々回(14年)を下回っており、人気に陰りが出ていた。神奈川県内では得票数が河野太郎さんに負けてしまった。だから、自分の集会で人の集まりが悪いと途端に怒ったり、不機嫌になる子供っぽい面もありました。その反省を踏まえて、今年はこれまでに行ってない夏祭りや盆踊りにアポなしで出向き、ドッキリを演出しているようです」

 9月の内閣改造では、どんなポストが考えられるのだろうか。

「官房副長官か厚生労働相だろうね。同じ神奈川県が地盤の菅さんとは仲がいい。官房副長官も考えられるが、菅さんより目立ってしまうから、どうかな。それよりかはオヤジもやったことのある厚労相がいいんじゃないか。年金などの大胆な改革を進めるでしょう」(前出の大下氏)

 だが、自民党幹部はこう忠告する。

「進次郎は復興政務官、副幹事長、農林、厚労部会長はやっているが、副大臣は経験していない。雑巾がけを一通りしてから大臣をやったほうが周囲の反発も少ない。稲田朋美は雑巾がけをやらずに政調会長、防衛相に抜擢され、ズッコケた。女優の水野真紀と結婚したサラブレッド議員の後藤田正純も当初、将来の首相候補とチヤホヤされたが、女性スキャンダルが絶えず、入閣リストから外された。マスコミへの“おもてなし”はほどほどにして、今後は地道に雑巾がけをやったほうがいい」

(本誌・上田耕司)

週刊朝日  2019年8月30日号より加筆

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上田耕司

上田耕司

福井県出身。大学を卒業後、ファッション業界で記者デビュー。20代後半から大手出版社の雑誌に転身。学年誌から週刊誌、飲食・旅行に至るまで幅広い分野の編集部を経験。その後、いくつかの出版社勤務を経て、現職。

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