アルプススタンドから声援を送る誉のマネジャーの松永由里亜さん(撮影/写真部・馬場岳人)
アルプススタンドから声援を送る誉のマネジャーの松永由里亜さん(撮影/写真部・馬場岳人)
アルプススタンドから声援を送る誉のマネジャーの松永由里亜さん(撮影/写真部・馬場岳人)
アルプススタンドから声援を送る誉のマネジャーの松永由里亜さん(撮影/写真部・馬場岳人)

 全国最多の188チームが参加した愛知大会をノーシードから勝ち抜き、春夏通じて初の甲子園出場を果たした誉。第101回大会の開幕戦で強打の八戸学院光星(青森)に0―9で敗れたが、アルプススタンドからは、愛知大会の真っ最中に入部した“勝利の女神”も声援を送った。

【写真】アルプススタンドから声援を送る松永由里亜さん

 松永由里亜さん(15)は、7月1日に誉へ転入したばかりの1年生。野球が好きで、「マネジャーっていいなあ」と思っていたこともあり、野球部の見学へ。60人超の部員にマネジャーは一人もいなかったが、チームの雰囲気がよく、「何か力になれるかも」と感じ、すぐに入部を決断した。

 ドリンクの準備、寮の掃除、寮生のための食事作りなど、徐々にできる仕事が増えていったという。松永さんは「知らないことが多くて教えてもらうことばかり」と漏らすが、1年生部員の松澤虎汰郎さん(16)は
「(教わるだけでなく)自分から動いてやってくれる。助かっています」と言う。

 実は松永さんが入部した時、チームはすでに愛知大会1回戦を突破していた。2回戦から松永さんもスタンドで応援し、あれよあれよとチームは強豪校を撃破。松永さんが「接戦ではらはらしました」という準決勝・中京大中京戦も5―4で振り切り、決勝では桜丘を8―1と圧倒した。

「(甲子園に)行ったことがないと聞いてたんですが、まさか(今年)行くとは思ってませんでした。顧問や学校の先生には、『勝利の女神』と言われました……」(松永さん)

 今月3日の抽選会。大会初日の第1試合で八戸学院光星との対戦が決まり、さらに林山侑樹主将(17)が選手宣誓のくじを引き当て、「流れが来ている。勢いで行けるんじゃないか」と思ったという松永さん。その林山主将は6日の開会式で、「たくさんの思いが込められ、重く輝くバトンを託された私たちは、この101回目の大会を記憶に残る大会にすることを誓います」と堂々と宣誓し、観衆の拍手を浴びた。

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「いつも以上にかっこよく見えました」