ガソリンを燃やしてグラウンドを乾燥 (c)朝日新聞社
ガソリンを燃やしてグラウンドを乾燥 (c)朝日新聞社
沖縄勢初の全国制覇を果たし、地元に凱旋する興南の選手たち (c)朝日新聞社
沖縄勢初の全国制覇を果たし、地元に凱旋する興南の選手たち (c)朝日新聞社
開幕直前発売の増刊「甲子園2019」/定価500円(税込み)
開幕直前発売の増刊「甲子園2019」/定価500円(税込み)

 8月6日に阪神甲子園球場で開幕する第101回全国高校野球選手権大会。1915年からの長い歴史を振り返れば、忘れられない名場面あり、意外と知らない珍場面あり。開幕直前発売の増刊「甲子園2019」の100回史グラビア企画から一部紹介します。あなたはいくつ知っていますか。

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Q:17年の第3回から23年の第9回まで大会の舞台となった鳴尾球場。どんな施設の中につくられた?

A:競馬
 阪神電鉄が鳴尾競馬場内に野球場をつくって大会を誘致した。競馬の走路の内側(16万5千平方メートル)は現在の阪神甲子園球場の4倍も広く、野球のグラウンドが2面とれた。木造の移動スタンドが設けられ、5千~6千人が収容できた。

Q:20年の第6回に出場した明星商(大阪)のユニホームの色は?

A:黒色
 明星商は上下真っ黒のユニホームで出場。準々決勝の相手、松山商(愛媛)のユニホームも当時は黒色で、「カラスのけんか」と評された。勝負は松山商に軍配。現在も「何色はダメ」という明確な決まりはないので、再び黒色ユニホーム登場の可能性あり!?

Q:31年の第17回で、初出場で準優勝の快進撃を果たした嘉義農林は、どこの代表?

A:台湾
 戦前は、日本の統治下にあった台湾、朝鮮、満州(中国東北部)など海外の学校が参加していた。当時、数年前に創部したばかりだった嘉義農林は中国本土の選手も加わり、粗削りながらよく打ち、よく走って人気を集めた。海外チームでいうと、このほか26年の第12回に満州代表の大連商が準優勝している。

Q:完成当初の甲子園球場で行われていた驚きの内野グラウンドの整備方法とは?

A:ガソリンを燃やした水はけ対策
 武庫川の支流である枝川と申川の廃川敷地に建設された甲子園球場。24年の完成当初は水はけが悪く、雨が降るとグラウンドにたちまち水たまりができた。31年の第17回では、ガソリンを燃やしてグラウンドを乾かした。黒い煙が上がる異様な光景が記録写真として残っている。

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