東京五輪まで1年 野球はイチローに期待、大坂なおみは出場しない?
■絶不調のテニスの大坂なおみ 囁かれる五輪不出場の可能性
「半年前なら間違いなく金メダル候補でしたけど、今の彼女はメダルどころか、そもそも東京五輪に出るのかな?という感じになっちゃってますね」
スポーツ紙デスクがこう語るのは、女子テニスの大坂なおみ(21)のことだ。
昨年の全米オープンと今年の全豪オープンで4大大会2連覇。世界ランキング1位まで上り詰めた。しかし、その後、スランプに陥り、今月のウィンブルドン選手権直前に世界ランキングは2位に後退。さらに大会初日の1回戦でストレート負けを喫し、敗戦後の記者会見で「泣きそう」と言って途中退席したのだ。
テニスライターの山口奈緒美さんは言う。
「テニスの試合後の会見で、負けた選手が泣いてしまって途中退席、という話はたまにあります。ただ、戻ってきますから、今回の大坂さんのように戻ってこなかったというのは異例中の異例です」
それだけ今の大坂の状態は“深刻”なのだろう。
「そうなんですが、これから彼女が得意とするハードコート・シーズンが始まり、そのメインが全米オープン。そこで復調のキッカケをつかんでくれたら……」
こう語る山口さんも、他の記者も、今の状況で大坂の東京五輪を語るのは「難しい」という。
そこで前出のスポーツ紙デスクの言葉の続きである。
「まず、大坂は東京五輪に出場する条件を、まだクリアしてないんです」
大坂は五輪年か、その前年の国別対抗戦フェド杯に1度は出場しないと五輪に出られない。今年はまず2月に福岡で行われたが、「これは全豪直後。出ないと聞いても驚きませんでした」。次は4月に大阪で開催され、当然出場すると思っていた関係者は不出場を聞き、「彼女は東京五輪に出る気ないの?と思った」という。
「『22歳になる今年10月の誕生日までに彼女がどう決断するかわからない』とも言われてます。日本は22歳以上の二重国籍を認めていないからです。世界一に導いてくれたコーチを突如解任という不可解なことをする彼女は、予測不能だと思われているんです」(前出のスポーツ紙デスク)
東京五輪出場は何とも微妙な状況らしい。(梅宮正宗、渡辺勘郎)
※週刊朝日 2019年8月2日号より抜粋