選挙戦で大きな役割を果たしたのがインターネット。該当演説の様子を連日配信し、合計で100万回超も再生された。ツイッターでも「比例は全国どこからでも『山本太郎』と書いて下さい!」と訴え、リツイートを増やしていった。

 れいわは政党要件を満たしておらず、既存政党よりも組織や資金力で劣っていた。そのため、街頭演説やネットを通じて幅広く小口の寄付を募集。れいわを立ち上げてから、4億円近くが集まったという。

 支持基盤や資金力が弱かったため、当初は議席確保は難しいとの見方もあった。ネットと小口寄付を武器に、選挙戦ではほかの政党を上回る勢いを見せ、「台風の目」ともなった。

 開票結果で注目されるのは比例区の得票率。2%以上になれば、れいわは政党要件を満たすことになる。

 山本代表はれいわ代表として次の衆院選に意欲を見せるなど、参院選後も政治活動を続けていく方針だ。来年の東京都知事選に立候補する可能性も取りざたされている。れいわ旋風は今回の選挙後も、多くの人を巻き込みそうだ。(本誌・多田敏男)
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