「大竹しのぶさんと共演したい」ソニンが見つけた“輝ける場所”とは

菊地陽子週刊朝日
「大竹しのぶさんと共演したい!」

 その一心で、ミュージカル「スウィーニー・トッド」のオーディションを受けた。現在、ミュージカル女優として活躍するソニンが23歳のときだ。10代が終わるタイミングで、所属の音楽ユニットが解散。21歳で舞台に挑戦して以来、積極的に舞台を観るようになった。その最初の衝撃が、生で観た大竹さんの芝居だった。

「オーディションを受けた時点では、恥ずかしながら、『ミュージカルって何?』『(米ミュージカル音楽界の巨匠)ソンドハイムって誰?』みたいな状態でした(笑)。お稽古では、必死で楽譜と向き合い、先輩方の足を引っ張らないようにと無我夢中だった。ただ、ものすごく役にのめり込めて、3時間の舞台を終えた後も、ずっと役が抜けなかったのは初めての体験でしたし、観にきてくれた友達が、口を揃えて、『ミュージカル、合っているよね』と言ってくれたことも、励みになりました」

 それから、一気にミュージカルにのめり込んだ。わずか1年の間に、ミュージカルの本場ニューヨークに足繁く通っては、100本もの作品を観るほどに。そうして、2008年に「ミス・サイゴン」でキム役を演じる中で、「ミュージカルこそ、自分が最も輝ける場所かもしれない」と思えるような体験をする。

「その日は、すべてのコンディションが最高にマッチした日でした。キムが自害して、最愛の男性であるクリスの腕の中で息絶えるとき、役と自分が同化したように、『もうこのまま死んでもいいや』と思えたんです。それまで感じたことのない、純粋で新鮮な感情でした。その経験によって、ステージが自分の居場所なんだと確信することができました」

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