「解離性脳動脈瘤は首の後ろ側にある2本の椎骨動脈にできることが多く、そのきっかけとなるのが、首をひねる行為なのです」

 運動中に転んで首をひねったときや、肩こりなどの施術で首をグキッとひねられたとき、車の運転で後ろを振り返ったときは要注意。ボールを投げる動作や、野球のバットやゴルフのクラブを振る動作なども危ない。

「こうした動作の後、後頭部や首のあたりに痛みを感じたら、迷わず脳神経外科を受診してほしい。このタイミングで解離性脳動脈瘤が発見されれば、大事に至らないですむ確率が上がります」(吉村さん)

 解離性脳動脈瘤によるくも膜下出血は、ジャニー喜多川さんの年代だけでなく、10代の若い人にも起こるのが特徴。きっかけがあればもちろん、なくても、突然、激しい頭痛に見舞われたら、ためらうことなく救急車を呼ぶことが大事だ。(本誌・山内リカ)

週刊朝日  2019年7月12日号