【食後30分のごろ寝が肝臓病を予防】「頭を少し上げるのは逆流性食道炎の予防のためです。そして足元も少し上げるのは、肝臓に流れる血液の量を増やすためです。休日に家で食事をした後など、できるときにやってみてください。肝臓は日頃からいたわる気持ちが大切です」(野村医師) (イラスト/坂本康子 週刊朝日2019年7月12日号より) 
【食後30分のごろ寝が肝臓病を予防】
「頭を少し上げるのは逆流性食道炎の予防のためです。そして足元も少し上げるのは、肝臓に流れる血液の量を増やすためです。休日に家で食事をした後など、できるときにやってみてください。肝臓は日頃からいたわる気持ちが大切です」(野村医師) (イラスト/坂本康子 週刊朝日2019年7月12日号より) 
肝臓を強くするための食事・6つのポイント (週刊朝日2019年7月12日号より) 
肝臓を強くするための食事・6つのポイント (週刊朝日2019年7月12日号より) 

 夏到来。ついつい冷えたビールや冷酒を飲みすぎてしまうものだが、暴飲暴食は「脂肪肝」のもと。そして脂肪肝の放置は肝硬変や肝がんに進行していく可能性もある。ライフジャーナリストの赤根千鶴子氏がそのような状況を避け、肝臓の健康を保っていく方法を探る。

【肝臓を強くするための食事・6つのポイントはこちら】

 解毒・代謝・胆汁生成とフルに働き続ける肝臓を支えるには、普段の食生活にも気をつかうことが重要だ。『肝臓を食べ物、食べ方、生活法で強くする本』の監修者で、野村消化器内科院長の野村喜重郎医師は、下記の6つのポイントを提唱する。

【肝臓を強くするための食事・6つのポイント】
(1)適正なエネルギー量を摂取
(2)たんぱく質をしっかりとる
(3)ビタミン類をたっぷりとる
(4)脂肪・炭水化物はとりすぎ注意
(5)食物繊維をたっぷりとる
(6)食事は規則正しく、朝・昼・晩に分けてとる

「肝細胞の再生のためには十分なエネルギーが必要です。目安として『1日に必要なエネルギー量』を計算する方法がありますから、ぜひやってみてください」

 まず、標準体重を算出する。計算法は[身長(m)×身長(m)×22=標準体重(kg)](*22というのはもっとも死亡率が低いとされるBMI)。たとえば身長158cmの人ならば、1.58×1.58×22=54.9kgとなる。

 そして、1日に必要なエネルギー量を算出する。計算法は[標準体重(kg)×標準体重1kgあたりに必要なエネルギー量(kcal)]だ。健康な人の場合、標準体重1kgあたりに必要なエネルギー量は、活動量のレベルによって違う。活動量が少ない場合は25~30kcalを目安にする(普通に仕事をしている人ならば30~35kcalを目安にする)。たとえば標準体重60kgで、活動量が少ない人であるならば、60×25=1500、60×30=1800。つまり1日あたり1500~1800kcalのエネルギー量に抑えるようにして、きちんと食事をすることが大切なのだ。

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