先発陣最年長の石川雅規が2勝5敗、防御率3.43と力投しているが、若手投手の目立った台頭が見られない寂しい状況だ。

 投手陣のやりくりにも限界がある。小川監督だけに責任を背負わせるのは酷だろう。だが、このまま最下位に低迷すれば、指揮官も責任を取って退任する可能性が非常に高い。後任の監督は誰になるだろうか。ある球団OBは、こう分析する。

「宮本慎也ヘッドコーチが最有力でしょう。昨年からヘッドコーチで入閣したのも将来の監督就任を想定した人事です。今のチーム状態を熟知している点でも一番適任ではないでしょうか」

 他には高津臣吾2軍監督、元ヤクルトの池山隆寛氏、古田敦也氏も有力候補になるだろう。

 もちろんこのままでは終われない。

 小川監督は上位浮上への起爆剤として、メンバーのテコ入れを図っている。今年大ブレークした2年目の村上宗隆、新人の中山翔太、プロ4年目・山崎晃大朗、24歳の奥村展征ら若手を積極的にスタメンで起用。主力の雄平や大引啓次がベンチを温めている。15年の優勝メンバーでチームを長年支えてきた川端慎吾、畠山和洋、館山昌平もファーム暮らしが続いている。ペナントレースはまだ半ばだが、ヤクルトは変革期を迎えている。(梅宮正宗)

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