――数ある政党の中から、なぜ立憲民主党からの立候補を決められたのか。ご自身から立憲民主党にお声がけをされたのか、それとも党の方から要請があったのか

市井 なぜ立憲民主党なのかに関しては、やはり多様性をとても大切にしているところだと思います。人それぞれ違うので、違うところを認め合い、支えあい、尊重して、ともに助け合っていこう、そういう気持ちにとても共感しました。
 党のほうからお声がけがあったかどうかは、私自身も4人の子育てをしていて、どこか自分のなかで何かできることがあるんじゃないのか、という思いが強く出ていたのは事実です。そこで、党の方からお声がけをいただいたところもあり、引き合わせ、というか、引き寄せというところを感じます。

――政治の世界は完全に未経験と思うが、育児以外では何をテーマにしていきたいか

市井 私ができることは、子育てを中心にどうしていったら子どもたちの未来が明るくなっていくのか、ということが中心だと思います。その他に何に関心があるかというと、東日本大震災の時に千葉に住んでいたのですが、それまで原発のことはあまり知らなかったのは事実です。原発に関して子どもを育てる親として不安になっていることもあるので、原発はゼロにするべきだと思っています。

――芸能界は完全に引退するということか。他のモー娘。メンバーと話をしたことがあれば

市井 今後のタレント活動はどうするのかということは、私もそこまで器用ではないので、まずは一度決めた以上は議員になるための活動にしばらくは専念したいと思っています。それから先のことに関しては、改めて党や家族と相談して決めたいと思います。
 そして、モー娘。のメンバーに報告したかということは、まだ正式な報告はできていないですが、報道されているように、おそらく耳にしたり、目にしたりされていると思うので、同じ子育てをしているお母さんとして、どこかで支えてくれているのかなと思います。

――モー娘。のメンバーの中で一番誰に報告したいか

市井 これから(子どもが)生まれてくる矢口真里ちゃん、保田圭ちゃん。やはり同期でしたので、3人お母さんになったね、というところで、これからの未来どういうふうに子どもたちのために私たちが残していけるかね、という話をできたらしたいと思います。

――子育て中の主婦として安倍自民党の許せないところ、変えたいところがあれば

市井 やはり主婦の目線からお話をさせていただきますと、やはり、消費税増税の部分では、ますます家計が厳しくなっていくと思います。そういった中でさらに景気に悪影響になると思いますので、消費税の増税はしないほうがいいと多くの国民、多くの主婦の方が思っているのではないかなと思います。

――政治の世界を感じ始めたのは、具体的にいつごろか。党側からその話をもらったのは、いつごろか

市井 政治に関心を持ち始めたのは、子どもが生まれてから。今まで政治の世界は遠い存在なのかなと思っていたんですが、子どもが生まれたことで、自分の命より守りたい命が生まれた瞬間に、子どもたちに何を残していけるのか、というところで政治に関心を持つようになりました。また、党からお声がけいただいたのは、今年に入ってからです。
(本誌・吉崎洋夫)

※週刊朝日オンライン限定記事

著者プロフィールを見る
吉崎洋夫

吉崎洋夫

1984年生まれ、東京都出身。早稲田大学院社会科学研究科修士課程修了。シンクタンク系のNPO法人を経て『週刊朝日』編集部に。2021年から『AERA dot.』記者として、政治・政策を中心に経済分野、事件・事故、自然災害など幅広いジャンルを取材している。

吉崎洋夫の記事一覧はこちら