Q.答えにくい質問が来たらどうする?


A.恋する気持ちが先走るあまり、性的な質問を投げかけるシニア世代もいるという。

「不快な内容に対しては、“既読スルー”するのも選択肢だとは思いますが、それにより関係が切れてしまう可能性もあります。ある程度好意を持つ相手から、答えにくい質問を投げかけられたら『その質問には答えられません』と返信すればいいのです。相手の立場に立って考えながら、自分の意思を伝えることが大切です」(同)

Q.スタンプって使っていいの?
A.個性や嗜好を伝えるスタンプ機能があるが、これも注意が必要だ。

「マニアックなキャラクターや、自虐など毒気のあるものなど個性的なものは、最初は使わないほうがいいです。恋が始まる前に、変な人だと思われたらそこで終わってしまいます。個性や嗜好を盛り込むのは、お互いをよく知ってからで十分です」(同)

 無難なのは、かわいい動物や、有名なキャラクターのスタンプ。文章とともに、「ありがとう」とか「うれしい」などのスタンプを送れば相手に好印象を与えることができる。

「スタンプだけ送るのは避けたほうがいいですね。相手から気持ちがないと思われてしまいますから」(同)

 最後に、ラインに限らず、SNSに共通の作法を紹介しよう。初対面で好意を抱いたら、最初のメッセージが肝心だ。具体的な内容を盛り込みつつ、長めのメッセージを送るとよい。例えば、こんな文章だ。

「●●でお会いした、○○と申します。先ほどは、登山のお話、とても楽しく伺いました。今度、またお話したいと思います。ご一緒してくださいますか?」

 その後、相手とのやりとりに慣れてきたら、文面を短くしたり、長くしたり、相手に合わせていく。本命と友達との線引きはどう行えばよいのだろうか。

「本命には、具体的な内容のメッセージを送るといいでしょう。例えば、相手の何が楽しかったか、どこに共感したかを明記した文章を送る人は成婚率も高いです。恋愛上手なシニアの方は、男女問わず褒めるのが上手です。例えば“スーツ姿がすてきでした。落語の話も楽しく……”“エレガントなワンピースに惹き付けられました。今度一緒にコンサートに行きたいと思っています”など、外見も含めて相手を褒めつつ、自分の希望を伝えています」(立花さん)

 SNSは習うより慣れよ。一歩踏み出さなければ、恋は始まらない。第二の青春をSNSを使って謳歌してはどうだろうか。(ライター・沢木文)

週刊朝日  2019年6月28日号