そうそう、話をもとに戻して、6月2日の東京新聞《予算委 開かれず 衆院3カ月、参院2カ月》という記事の中で、なぜ予算委員会が開かれないのか、与党側が答えている。「各委員会が一般質疑の時間を設けているので、そこで議論すればいい」(自民党の森山裕国対委員長)だってさ。じゃあ、それを多くの人が見られるように、NHKなどに掛け合ってもらえないだろうか?

 てかさ、そこでも議論し、予算委員会も開けばいいじゃん。そのほうがたくさんの人に、さまざまなことを知ってもらえるじゃん。結局、なんと言い訳しようが、多くの人に知られたくないことがあるのだとしか思えない。そして、今とくにそうしたくないのは、夏に参議院選があるからだとしか思えない。

 うちら国民の多くは、参議院選前、判断材料が多くて困るということはない。

週刊朝日  2019年6月28日号

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室井佑月

室井佑月

室井佑月(むろい・ゆづき)/作家。1970年、青森県生まれ。「小説新潮」誌の「読者による性の小説」に入選し作家デビュー。テレビ・コメンテーターとしても活躍。「しがみつく女」をまとめた「この国は、変われないの?」(新日本出版社)が発売中

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