6月9日の日本ハム戦(甲子園)で大腸がんから復帰した原口文仁がサヨナラ打を放った時は、指揮官も涙を流して試合後に言葉に詰まった。阪神の番記者が「ファンの歓声が凄くて、甲子園がまるで優勝したかのような雰囲気だった」と球場の異常なボルテージに驚くほどだった。

 前出のスポーツ紙デスクも言う。

「阪神は得点力を見ると広島、巨人より見劣りしますが、近本光司、木浪聖也と新人の奮闘でチーム内の競争もハイレベルになっています。勢いに乗れば優勝争いに食い込む可能性は十分にあるでしょう」

 交流戦はパ・リーグとの戦いだが、セ・リーグの他球団は優勝戦線に踏みとどまるためにも、首位・広島に食らいつきたい。(梅宮昌宗)

※週刊朝日オンライン限定記事