アンチではなく「ナイス・エイジング」 帯津医師が説く「老い」

ナイス・エイジングのすすめ

帯津良一

2019/06/10 07:00

 老化とは自然の摂理です。摂理とは神が人の利益をおもんぱかって、世の中すべてを導き治めることだそうです。つまりそこには優しさが満ちているのです。

 そんな老化に逆らって、アンチ・エイジングとかいうのはどうかと思います。老化に身を任せながら、よりよく老いていきましょう。つまりナイス・エイジングです。このナイスはナイス・ピッチング、ナイス・バッティングのナイスです。

 単に勝利をおさめるだけでは、ナイス・ピッチングでもナイス・バッティングでもありません。思わずナイスと叫ぶ小気味良さがなければいけないのです。

 そこで浮かんでくるのが、「凜として老いる」「粋に老いる」といった言葉です。「凜として」については、2018年6月22日号で、「粋に」については19年3月1日号で書きました。いずれにしろ、思わずナイスと言いたくなる老い方をしている方がいらっしゃるのです。

 またナイス・エイジングは私が日頃、提唱している攻めの養生でもあります。従来の養生が身体を労(いたわ)り、病を未然に防ぐ守りの姿勢なのに対し、攻めの養生では生命のエネルギーを日々、高めつづけて死ぬ日を最高にします。そして、その勢いで死後の世界に突入するのです。

 さあ、ナイス・エイジングを始めましょう

週刊朝日  2019年6月14日号

帯津良一

帯津良一

帯津良一(おびつ・りょういち)/1936年生まれ。東京大学医学部卒。帯津三敬病院名誉院長。人間をまるごととらえるホリスティック医学を提唱。「貝原益軒 養生訓 最後まで生きる極意」(朝日新聞出版)など著書多数。本誌連載をまとめた「ボケないヒント」(祥伝社黄金文庫)が発売中

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