“上原引退”で問われる名球会入りの条件 東尾修「ホールドをどう評価するか」 (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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“上原引退”で問われる名球会入りの条件 東尾修「ホールドをどう評価するか」

連載「ときどきビーンボール」

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東尾修週刊朝日#東尾修
東尾修(ひがしお・おさむ)/1950年生まれ。69年に西鉄ライオンズに入団し、西武時代までライオンズのエースとして活躍。通算251勝247敗23セーブ。与死球165は歴代最多。西武監督時代(95~2001年)に2度リーグ優勝

東尾修(ひがしお・おさむ)/1950年生まれ。69年に西鉄ライオンズに入団し、西武時代までライオンズのエースとして活躍。通算251勝247敗23セーブ。与死球165は歴代最多。西武監督時代(95~2001年)に2度リーグ優勝

5月20日の引退会見で引退を表明した巨人の上原浩治投手 (c)朝日新聞社

5月20日の引退会見で引退を表明した巨人の上原浩治投手 (c)朝日新聞社

 西武ライオンズの元エースで監督経験もある東尾修氏は、現役引退を発表した巨人の上原浩治投手について語る。

【引退会見で引退を表明した巨人の上原浩治投手】

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 巨人の上原浩治投手が5月20日に現役引退を表明した。若手の出場機会を奪いたくないとの理由で、シーズン早々の決断となったという。

 近年は引退の決断がどんどん早まっている。「今シーズンが最後」と引退を公表して臨む選手もいる。シーズン終盤の優勝争いに水を差したくないと秋が深まるより前に決断する選手が多い。会見で涙した理由は本人にしかわからないし、引退の決断について、周りがとやかく言う必要はない。今は、野球界のために長い間お疲れ様でしたという言葉しか浮かんでこない。

 ただ、上原には今後も選手に近いところでアドバイスを送ってほしいと思う。彼には圧倒的な経験値がある。日本と大リーグでの経験、先発、中継ぎ、抑えの経験、故障と長年付き合ってきて、体のことに関する知識も備わっている。毎年進化し続ける野球界の中で、選手に寄り添う形で意見ができるという点で貴重な存在である。

 私も引退間際となった時には、自分のことより、投手陣全体のことを考えるようになっていた。チームが勝つためには、若手投手陣がどうやったら自信をつけていけるか、など自分の成績よりもチームの成績を考えるようになった。大なり小なりみんな同じだと思う。巨人に戻ってからのここ1年間でも、上原のチームの若手への影響力は大きかっただろう。コーチになる器、監督になる器うんぬんではなく、肩書がなくても、できることはある。堅苦しいことは考えずに、どんどん野球界を発展させるために、アドバイスを送ってもらいたい。

 日本プロ野球名球会の話題でいえば、上原が達成した日米通算100勝100セーブ100ホールドをどう評価するか。名球会規約の改定はどうするのかといった話題も昨年からずっと出ている。続々と2千安打を達成して名球会入りを果たす野手に対して、投手は最近では、黒田博樹しか入会していない。野手の入会条件である「(日米通算)2千安打以上」と投手の入会条件の「(日米通算)200勝以上か250セーブ以上」では、達成の難易度に差が出ていることは、近年の問題である。


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