組織委もモニタリングチームを稼働させ、チケットが不正に転売されないよう見張っているという。

 だが、組織委担当者はこう認める。「対策を取っても、その対策をかいくぐる人や会社が出始めてしまう」。警察と協力して法的な手段での対策も考えているという。

 また、五輪チケットに記されているQRコードの管理も重要だ。入場者情報などが入っている。これがSNS投稿を通じて他人の手に渡り、先に入場されてしまうと、自分のチケットが無効になってしまう。

 一方で、チケット販売に詳しい関係者は指摘する。

「QRコードはすぐに他人に送れるので(不正転売対策は)難しいのでは。以前、携帯ごと渡している人もいた」

 五輪チケットの不正転売を巡る問題は、しばらくいたちごっこが続きそうだ。

 五輪チケットの申し込み締め切りは5月28日。組織委は「締め切り間近は混み合うので、今のうちにお願いします」と呼びかけている。(田中将介)

※週刊朝日オンライン限定記事