さらに、専門科目の半分が英語による授業になっている。2年の前期には経済などの専門科目の講義を受けたあとに、その内容に応じた英語を学ぶ授業もある。専門科目に関する英語が効率よく学べる。2年の後期からは英語による専門科目が中心になり、3年生からは全ての科目を英語で学ぶことになる。

 また、4週間以上の海外研修が必須になっている。春休みや夏休みを活用した語学研修のプログラムや、半年や1年間海外の大学で専門科目を履修するプログラムなどレベルに応じた留学を選ぶことができる。

「初めから英語ができるわけではなく、入学後に努力して英語を伸ばす学生が多い。学生からは予習と復習が大変だという声もあるが、自分の考えを伝える力がついてきている。議論や説得、提案ができる学生も出てきています」(同)

 1期生はいま4年生だ。外資系コンサルや銀行、商社、メーカーなど幅広い分野での活躍が期待されている。他の学部と異なり、新しいことに挑戦しようという意識を持った学生も多いという。

 英語力だけではなく、社会科学を身につけた世界で通用する人材。新しい国際人がいま学習院大から飛び出そうとしている。(本誌・吉崎洋夫)

週刊朝日  2019年5月24日号

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吉崎洋夫

吉崎洋夫

1984年生まれ、東京都出身。早稲田大学院社会科学研究科修士課程修了。シンクタンク系のNPO法人を経て『週刊朝日』編集部に。2021年から『AERA dot.』記者として、政治・政策を中心に経済分野、事件・事故、自然災害など幅広いジャンルを取材している。

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