株主優待の重要キーワード!(上)/たとえば、2019年6月末はこうなる (週刊朝日2019年5月24日号より)
株主優待の重要キーワード!(上)/たとえば、2019年6月末はこうなる (週刊朝日2019年5月24日号より)
6~8月権利確定の株主優待銘柄  (週刊朝日2019年5月24日号より)
6~8月権利確定の株主優待銘柄  (週刊朝日2019年5月24日号より)

 企業が株主に配当金とは別に自社商品の割引券などを提供する株主優待。そのお得さから興味を持っている人もいるはずだ。6、7、8月は外食チェーン店などの日常生活で使えるお得なものが多く、投資タイミングとしてはちょうどいい。株主優待の特徴や注意点をまとめた。メディアストラ代表の天野秀夫氏がリポートする。

【表を見る】6~8月権利確定の株主優待銘柄はこちら

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「令和元年相場」というご祝儀ムードのなか、株主優待銘柄への投資に期待が高まっている。

 6、7、8月は、日本マクドナルドホールディングスや「いきなり!ステーキ」を展開するペッパーフードサービス、居酒屋を手がける鳥貴族、家電量販店のビックカメラなど、外食チェーンや小売店で使える株主優待が多いのが特徴だ。賢く利用すれば、家計にやさしく、リッチな気分になれる。

「自分の生活圏の中でちょっとした『贅沢』や『特別感』を味わえることが株主優待の魅力ですね」と語るのは、カリスマ株主優待主婦のまる子さんだ。保有する優待銘柄は数百とされ、個人投資家の間でカリスマブロガーとして名を馳せている。

「株主限定の商品や食事券でいただくランチも現金いらずで、お財布にもやさしい」とまる子さん。超低金利時代の現在、銀行に100万円預けても金利0.1%で利子は1千円ほど。一方、株主優待は銘柄によっては配当と合わせて利回りが30倍以上になるものもある。株主優待はまさしく個人投資家の味方なのだ。

 株主優待を実施する企業は増えている。大和インベスター・リレーションズによると、株主優待を実施している企業数は、2018年9月で1450社と1年前に比べて82社も増加し、上場企業の38.5%。バブル経済が崩壊し日経平均が1万5千円を割り込んだ1992年8月に、株主優待を実施している企業は247社程度だったことから、26年間で企業数は5.8倍超に急増したことになる。

 株主優待の新設は、株価上昇にも大きく貢献する。例えば、アニメ番組のプロデュースを手がける創通は、100株所有(19年8月末時点の株主から)で「ガンダム・オリジナルクオカード500円分1枚の贈呈」を4月11日に発表した。

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