「それまで日本のバレー人気は男子が優勢でした。女子は00年のシドニー大会で初めて五輪出場を逃し、どん底でしたが、そこに現れたのが『メグカナ』。男女の人気をひっくり返しました」(前出のライター)

 ルックス先行ではなく、実力も備わっていた。187センチの身長を生かしたプレーは観客を魅了した。

「彼女が出てくるまで、大型選手でサーブを打って、レシーブに入れて、攻撃もしてという選手はあまりいなかった。特に彼女の代名詞と言えるジャンプサーブは華があったし、攻撃力に関しては世界と渡り合える高さでした」(同)

 一方、09年に左ひざの半月板を断裂するなど、ケガに苦しんできた。JT退団から「引退」を導き出すのは不自然ではない。

 今後はどうなるのか。栗原の所属事務所はEXILEらと同じLDHだけに、モデルなど芸能活動に進んだり、20年東京五輪のリポーターとして活躍したりするとの推測もある。

 本人の発表を待ちたいが、どんな舞台であれ、プリンセス・メグの笑顔が見たい。(本誌・秦正理)

週刊朝日  2019年5月24日号

著者プロフィールを見る
秦正理

秦正理

ニュース週刊誌「AERA」記者。増刊「甲子園」の編集を週刊朝日時代から長年担当中。高校野球、バスケットボール、五輪など、スポーツを中心に増刊の編集にも携わっています。

秦正理の記事一覧はこちら