皇居周辺で目撃情報相次ぐドローン、警察がお手上げの理由 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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皇居周辺で目撃情報相次ぐドローン、警察がお手上げの理由

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羽富宏文週刊朝日
2016年、警視庁が訓練で不審なドローンを網で絡め取る

2016年、警視庁が訓練で不審なドローンを網で絡め取る

  都心などで相次いで目撃された小型無人機ドローン。5月25日からのトランプ大統領の来日や、9月開幕のラグビー・ワールドカップの警備に臨む警備関係者の頭を悩ませている。

 5月6日午後7時半ごろ、皇居近くの北の丸公園の上空でドローンのような物体が飛んでいるのを警視庁の機動隊員が目撃した。

 警視庁によると、その後、永田町や四谷、六本木方向の空でも飛行物体の目撃情報が相次いだ。人口密集地などでのドローンの飛行を禁じた航空法などに抵触する可能性がある。

 捜査関係者によれば、飛行物体は白と赤の光が点滅しており、プロペラが付いていたという。付近を捜索したが、操縦した人物は見つかっていない。

 都内では5月2日夜8時ごろから2時間の間にも、皇居周辺や天皇ご一家が住む赤坂御所がある赤坂御用地、そして昭和天皇などが埋葬されている八王子市の武蔵陵墓地周辺で、ドローンのような物体が飛行しているのが目撃されていた。

 両日の目撃情報の関連性は不明だ。そもそも、大胆不敵にドローンを飛ばしたのは一体、何者なのか。

 警視庁の捜査関係者は、こう説明する。

「犯人像はいろいろ推測できるが、一番危険なのは国際テロ組織や極左グループだ。実際にドローンを飛ばして警察がどのように動くか、どのような機材を使うのかを確認するのが目的ではないか」

 実際、警視庁は一連の警備で、大型の網をつけて捕獲するドローン部隊や、妨害電波を出して飛行不能にするジャミング装置も皇居周辺などに配備していた。

 要人来日、大規模なスポーツイベントを控え、そして1度ならず2度までも飛行を許してしまった警視庁。果たして打つ手はあるのだろうか。

「一般の無線電波を妨害しない形で、警備を実施する一帯を広範囲にジャミングするしかないだろう。加えて、飛ばしたであろう人物がSNSなどに投稿していないかもチェックしている」(前出・捜査関係者)

 海外では実際に、大型ドローンに爆弾を積んで爆破させた事例もある。

「今回、飛行が目撃されたのは小型のドローンとみられている。爆弾を搭載するには大型のドローンでないと不可能。やはり、テストの意味の飛行が目的ではないか」(公安関係者)

 警視庁ではテロ対策を担う公安部が主体となり、周辺の防犯カメラや目撃情報の分析を進めている。(本誌・羽富宏文)

週刊朝日2019年5月24日号 


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