投手陣だけではない。正捕手の甲斐拓也も強肩と意外性のある打撃でチームを支える。牧原大成は打率2割2分1厘と打撃はまだ本調子ではないが、本職の二塁だけでなく、故障者続出の外野を守るなど貢献度は高い。

 ただ、この5人は以前から実績を残し、今年も結果を出してもらわなければいけない選手たちだった。他球団がノーマークだったのは釜元豪、周東佑京だ。8年目の釜元は2016、17年のウエスタン・リーグ盗塁王。俊足に加えて4月7日のロッテ戦(ヤフオクドーム)で初アーチをマークするなどパンチ力でもアピールしている。周東もチームで最も速いと言われる俊足を武器に、22試合出場でリーグ2位の9盗塁。リードオフマンとしてチームを引っ張っている。

 千賀、大竹、モイネロ、甲斐、牧原、釜元、周東の「育成出身7人衆」は育成力に長けたソフトバンクを象徴する選手たちだ。ちなみに戦線離脱している石川も育成枠で入団している。チーム内のハイレベルな競争で、育成出身の選手が次々にブレークする環境が強さの源になっている。柳田ら故障者が戻ってきたら一気に首位独走しても不思議ではない。(成績は9日現在)(梅宮正宗)

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