鎮海楼/昭和52年に創業。現在は2代目が継ぎ、居酒屋感覚で楽しめる中華料理店として人気を集める (撮影/写真部・小原雄輝)
鎮海楼/昭和52年に創業。現在は2代目が継ぎ、居酒屋感覚で楽しめる中華料理店として人気を集める (撮影/写真部・小原雄輝)
海老の食感が食欲をそそる。あんに片栗粉を混ぜることで、肉汁やうまみを逃さず食べ応えのある味に。このほか海老餃子は、キャベツ入りの焼き餃子、蒸し餃子、揚げ餃子があり全4種類の餃子の食べ比べが楽しめる。税別
<br />【鎮海楼】/東京都品川区上大崎2-15-6 ノワールブラン1F(営)18:00~22:30L.O.(休)日 (撮影/写真部・小原雄輝)
海老の食感が食欲をそそる。あんに片栗粉を混ぜることで、肉汁やうまみを逃さず食べ応えのある味に。このほか海老餃子は、キャベツ入りの焼き餃子、蒸し餃子、揚げ餃子があり全4種類の餃子の食べ比べが楽しめる。税別

【鎮海楼】/東京都品川区上大崎2-15-6 ノワールブラン1F(営)18:00~22:30L.O.(休)日 (撮影/写真部・小原雄輝)

【写真】「海老入り水餃子」はこちら

 著名人がその人生において最も記憶に残る食を紹介する連載「人生の晩餐」。今回は、俳優、気象予報士・石原良純さんの「鎮海楼」の「海老入り水餃子」だ。

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 僕は神奈川県の湘南育ち。ひとり暮らしを始めたのは26歳と遅かったのですが、どうせ住むなら都心がいいなあと思って、最初に住んだのが目黒でした。

 ある日、自宅から歩いて夕食に出かけ、ぶらりと入ったのがこのお店。オーナーが香港出身らしく、中国語が飛びかい、まるで現地の中華料理店のようでした。しかも何を食べてもおいしいんですよ。なかでも水餃子が大当たり。豚ひき肉にニラとぷりっぷりの海老が入ってボリューム満点。気に入って、当時は週1くらいで通っていましたね。紹興酒を飲みつつ腸詰めや芝エビの炒め物などを頼み、締めに水餃子を2、3個食べる。これが“アーバンライフ”のささやかな楽しみだったなあ(笑)。

 ちなみに僕の水餃子の食べ方はこんな感じ……熱々の皮に箸で少し穴を開けて酢を注入。すかさず豆板醤をつけ、頬ばります。ジューシーなあんに、酸味と辛みが混ざり合って絶品! 若きアーバンライフを満たしてくれた思い出の味。いまも変わらず大好物です。

(取材・文/沖村かなみ)

「鎮海楼」東京都品川区上大崎2‐15‐6‐ノワールブラン1F/営業時間:18:00~22:30L.O./定休日:日

週刊朝日  2019年5月17日号