林:そういうマナーも教えるんですね。ライブでは、ファンの方からハンカチを差し出されると、汗を拭いたりするんですよね。

酒井:そうです。お風呂に入って、サウナにも入って、代謝がよくなった状態でライブをやるので、1曲目を踊っただけでもう汗びしょびしょなんです。5~6曲歌ってお客さまの席にお邪魔したときには、握手すると汗がお客さまの飲み物とかお食事に垂れちゃうんで、おしぼりをお借りして汗を拭いてたんです。それでだんだんおばちゃんたちがハンカチを貸してくれるようになったんですね。それが広がっていって、バラエティー番組で「(純烈が)汗を拭いたハンカチ、ジップロックに入れて冷凍してます」と言ったファンの方がいらっしゃったんです。

林:純烈といえばという有名な話ではあるけど、スゴい話ですよね。

酒井:ええ。それを見てみんながそれをやるようになっちゃって、だったら汗拭き用のタオルを発売しちゃおうというんで、売り出したら飛ぶように売れちゃって。

林:おばちゃんたちにとって純烈の皆さんって、息子というより、若いときに口もきけなかった初恋の人なんですよね、きっと。冷凍したままの状態の(笑)。

酒井:アハハハ、そうかもしれないです。それぐらい少女というか、カワイイんですよね。コンサートだとその“カワイイ”が見えないんですけど、健康センターだと距離感が近いから見えるんですよ。おばちゃんの“カワイイ”が僕らの原動力というか、「お母さんの世代なのに、なんでこうなるんだろう」という。

林:今、中高年の女性がいちばん自由になるお金を持っているし、忠誠心強いし、親切心もいちばんあるかもしれない。

酒井:健康ランドのライブの前にお風呂に入ってると、知らないお父さんに「俺の女房、前から何列目にいるから、握手してやってくれよ」みたいなことを言われるんです。「わかりました。でもお父さん、純烈に興味ないでしょう」って言うと「申し訳ないんだけど、俺は興味ないんだ」って。よくよく聞くと、純烈を応援してくださる女性って病気された方が多くて、旦那さんが心配してついてきてるんですね。

次のページ