即位した天皇陛下と雅子さま、愛子さま (C)朝日新聞社
 即位した天皇陛下と雅子さま、愛子さま (C)朝日新聞社
ご学友の小山泰生さん(提供)
ご学友の小山泰生さん(提供)

「宮さまは、どのような時にもとにかく姿勢が良い。そのお姿をみるたびに天皇にふさわしい方と感じます」

【写真】ご学友の小山泰生さん

 天皇陛下のご学友で、50年以上前から交流がある、小山泰生(たいせい)さん(59)は幼い頃から感じてきた印象をこう語る。

「学習院の幼稚園でご一緒した20人の友人の内のお1人が当時の『宮ちゃま』でした。就学後の勉強でも、計画を立てて、試験範囲をご自分なりに全部復習なさる。点数にはこだわらない。こつこつ、着実に身につけていらっしゃる印象でした」

 陛下の学ぶ姿勢は、ライフワークの「水の研究」にも反映されていると言う。

「静かなる意欲を持っていらっしゃるのです。ある時は研究発表資料の調査のために、地方の公務を終えた旅先で夜に、お1人で外出なさることもあったそうです。そもそも資料収集のための私的旅行はなさいません。まず御公務があって、その先で調査御研究をしていらしたのです。天皇に即位すれば公務が倍増します。それを見越して、ご自分が即位された後も、研究を続けるためにはどうしたらよいかと考えて、公務の間でも出来る調査研究方法のモデルを試し続けていらしたのかもしれません」

 上皇の、国民を常に案じるという信念を引き継ぎたいという思いも、友人の小山さんに次のように明かしている。

「父や母のなさりようは引き継いでいきたい。そして全国津々浦々、そして山々のそこに住んでいる方々の話をひとつひとつ聞いていきたい」

 小山さんは、友人の立場から、新たな国民の象徴としての陛下の姿勢に期待を寄せている。

「陛下は私たち国民の民度と要望を映す鏡です。上皇が同世代の方々を映していたとすれば、令和の象徴である陛下には私たちの映し鏡であって欲しいのです」(本誌・羽富宏文)

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