おわん/刺し身や月替わりの季節の一品とともに、酒を楽しませる和食の店。(撮影/写真部・片山菜緒子)
おわん/刺し身や月替わりの季節の一品とともに、酒を楽しませる和食の店。(撮影/写真部・片山菜緒子)
「きしめん」(700円)は、店主の出身地・愛知県から国産小麦100%の乾麺を取り寄せる。氷水にさらしたゆでたて麺を自家製の麺つゆにつけていただくと、独特のコシがあってやみつきに。この他、大ぶりの鹿児島県産の黒豚シュウマイ(800円)も店の名物。オープンキッチンのカウンターがメインで、4~6人の座敷も用意。代々木八幡店もあり。税別
<br />【おわん】/東京都世田谷区池尻2-26-7岡田ビル1F (営)18:00~23:00L.O.(土日祝17:00~)(休)月 (撮影/写真部・片山菜緒子)
「きしめん」(700円)は、店主の出身地・愛知県から国産小麦100%の乾麺を取り寄せる。氷水にさらしたゆでたて麺を自家製の麺つゆにつけていただくと、独特のコシがあってやみつきに。この他、大ぶりの鹿児島県産の黒豚シュウマイ(800円)も店の名物。オープンキッチンのカウンターがメインで、4~6人の座敷も用意。代々木八幡店もあり。税別

【おわん】/東京都世田谷区池尻2-26-7岡田ビル1F (営)18:00~23:00L.O.(土日祝17:00~)(休)月 (撮影/写真部・片山菜緒子)

 著名人がその人生において最も記憶に残る食を紹介する連載「人生の晩餐」。今回は、女優・戸田恵子さんの「おわん」の「きしめん」だ。

*  *  *

 私が生まれた愛知県は、きしめんの名産地。ところが東京に出てから食べる機会が少なくなり、ずいぶん遠ざかっていました。そんななか、10年以上前に知人に連れられこの店へ。お酒と一緒に和食が楽しめる店ですが、メニューを見たら「きしめん」とあるではないですか。思わぬ出合いに懐かしんでいると、店主の方が同じ愛知県出身と聞いて納得。迷わず食事の締めに注文しました。

 こちらのきしめんは、ゆでたての冷たい麺を、自家製のつゆでいただきます。薄く平たいからつるっとのどごしが良くて、しかもコシもある。最初に食べた時は、懐かしさがこみ上げてきましたね。それ以来、まず季節のおすすめ料理、定番の黒豚しゅうまいを食べ、最後にきしめんで締めくくるのが、お決まりのコースになりました。いつも頼むと、もう一皿いけるかも?って思っちゃう(笑)

 食事を終えて店を後にしたら、なんだか無性にふるさとが恋しくなってくる。そんな魅力が私をひきつけます。

「おわん」東京都世田谷区池尻2−26−7 岡田ビル1F/営業時間:18:00~23:00L.O.(土日祝17:00~)/定休日:月曜

(取材・文/今中るみこ)

週刊朝日  2019年4月26日号