昨秋のドラフトで4球団に指名された中日・根尾昂
昨秋のドラフトで4球団に指名された中日・根尾昂
3球団指名のロッテ・藤原恭大
3球団指名のロッテ・藤原恭大
4球団指名の広島・小園海斗
4球団指名の広島・小園海斗

 プロ入団以来、春季キャンプ、オープン戦と一挙手一投足がメディアに報じられていた高卒の黄金ルーキーたちが早くもプロの厚い壁に直面している。

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 大阪桐蔭で昨年の甲子園春夏連覇の立役者になった中日・根尾昂はファームで実戦出場の日々を送っているが、打率1割台で遊撃の守備もリーグワーストの失策数と試行錯誤を繰り返している。

 大阪桐蔭で根尾と主軸を担ったロッテの藤原恭大も高校時代は格が違う打撃を見せていたが、プロは甘くない。開幕戦の楽天戦(ZOZOマリン)で「1番・中堅」で先発出場して7回にプロ初安打の遊撃内野安打を放ったが、2試合目以降は安打が続かずにスタメン定着できず。速球に差し込まれ、変化球に泳がされて自分の打撃をさせてもらえない。

 オープン戦で活躍が際立った広島・小園海斗も開幕1軍メンバー入りしたが、出場機会がないまま3月31日に登録抹消。ファームで力を蓄えている。

 昨秋のドラフトで根尾と小園は4球団、藤原も3球団が1位指名で競合した。甲子園スターは注目度が高い。メディアとすれば、華がある根尾、藤原、小園に1年目から1軍で活躍してもらいたい思いは強い。だが、現場やスカウトの思惑、育成方針は違う。

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根尾は即戦力ではない