歌手で俳優の尾藤イサオさんは「仕事には厳しい人だった。裕也さんのロックンロールの後を継いでいきたい。私も近々ライブをやりますので、その時にはロックンロールから始めたいと思います。とにかく、安らかに眠らないで下さい」と、まだ永眠して欲しくないと語った。

 12年に死去したロック歌手の桑名正博さんとアン・ルイスさんの長男で、ミュージシャンの美勇士さんは、「裕也さんは以前、ジミーペイジが日本に来た時に、対談で喧嘩になったんですって。僕らが想像もつかないことを考えたりしたりしていた」と思い出話を語り、最後に「ロックンロール」と叫んだ。
 
 也哉子さんの夫、俳優の本木雅弘さんは「裕也さんと”さん”付けで言わせてください」と断りを入れ、葬儀での様々な人たちのスピーチに対して、「歴史を肌で知るエピソードという気がした」と語った。

「自分たちヤワな時代を生きてきた者にはわかり得ないもの。父としてというよりは、あらゆるものを飛び越えた存在。自分のような小さくまとまっている男からすると、裕也さんさんも先日なくなった萩原(健一)さんも永遠の憧れですよね。面倒ごとを面倒がらずに、素直に率直に荒く生きていくという野生が自分にはない。そういうような存在ですね」

 戒名は「和響天裕居士」(わきょうてんゆうこじ)という。(本誌 上田耕司)

※週刊朝日オンライン限定記事

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上田耕司

上田耕司

福井県出身。大学を卒業後、ファッション業界で記者デビュー。20代後半から大手出版社の雑誌に転身。学年誌から週刊誌、飲食・旅行に至るまで幅広い分野の編集部を経験。その後、いくつかの出版社勤務を経て、現職。

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