田原総一朗「中国に抜かれた平成 AI研究者が日本に来ない理由」 (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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田原総一朗「中国に抜かれた平成 AI研究者が日本に来ない理由」

連載「ギロン堂」

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田原総一朗週刊朝日#田原総一朗
田原総一朗(たはら・そういちろう)/1934年生まれ。ジャーナリスト。東京12チャンネルを経て77年にフリーに。司会を務める「朝まで生テレビ!」は放送30年を超えた。『トランプ大統領で「戦後」は終わる』(角川新書)など著書多数

田原総一朗(たはら・そういちろう)/1934年生まれ。ジャーナリスト。東京12チャンネルを経て77年にフリーに。司会を務める「朝まで生テレビ!」は放送30年を超えた。『トランプ大統領で「戦後」は終わる』(角川新書)など著書多数

イラスト/ウノ・カマキリ

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 新元号「令和」に決まった。去り行く平成をジャーナリストの田原総一朗氏が“世界のトップ企業”やGDPなどの変遷を見ながら、振り返る。

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 今年の4月いっぱいで平成という時代は終わることになる。

 そこであらためて平成という時代を点検しなおしたのだが、実は平成元年、つまり1989年には、時価総額で世界のトップ20社の中に、何と日本企業が14社も入っていたのである。

 1位はNTTで、日本興業銀行、住友銀行、富士銀行、第一勧業銀行などが続き、東京電力が9位、トヨタ自動車が11位で、日立製作所、松下電器なども入っていて、20位は東芝であった。

 欧米の企業は、6位にIBM、10位にロイヤル・ダッチ・シェル、そして12位にGEなどが入っていたが、当然というべきか、中国企業はゼロであった。

 ところが、2018(平成30)年には、トップ20社の中に、日本企業は1社も入っていない。日本で1位のトヨタでさえ32位なのだ。

 世界の上位を占めているのは、いわゆるGAFAと称されるアップル、アマゾン、グーグル、フェイスブック、そしてマイクロソフトなど、IT企業である。

 そしてアリババ(6位)、テンセント(8位)、中国工商銀行(14位)、中国建設銀行(18位)など、中国企業が4社も入っている。

 中国勢が、日本を大きく上回って米国に迫っているのがよくわかる。

 さらに、1人当たりのGDP(国内総生産)を見ると、平成元年には、日本は世界第4位で、第7位の米国を上回っていた(1位スイス、2位ルクセンブルク、3位スウェーデン)のだが、2010(平成22)年には16位(米国は12位)に落ち、17(平成29)年には25位となっている。米国は8位で、ドイツ(19位)、フランス(23位)、イギリス(24位)などが、日本より上位となっている。

 なぜ、日本はここまで落ち込んでしまったのか。

 人工知能の研究で、世界でも高く評価されている東京大学の松尾豊氏は「日本は米国から3周遅れ」だと断定した。「完全な負け組」だというのである。


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